旦那さんが出ていくとなると、そこには旦那さんの意思が関わります。
そこで「家を出る、出ない」の押し問答があり時間が経ってしまうと、離婚に向かっていた熱が若干冷め、勢いが失われます。
そのタイミングで、相手の両親から「もう、離婚はよさないか。あいつも反省しているし、君もここで生活していたほうが楽だろう」というような言葉がかけられる。
依頼者さんとしても、こう言われると「たしかにお義父さんたちにはお世話になっているし、旦那の浮気はお義父さんたちには関係がない。私が面倒をみていかなければ」という気持ちになるようです。
結局、半ば相手の両親に引き留められる形で、離婚せずに留まるという選択肢をとるようになります。
ここまで気持ちが来てしまうと、周囲からのアドバイスは意味を成しません。周囲に「そんな家出ていったほうがいいよ!」と言われると「お義父さんたちは悪くないから!」というズレた防御を張ってしまうようになります。
この両親たちからすると、嫁に対して「面倒を見てくれる」という都合のいい部分は絶対入っていると思います。
浮気をした旦那と、介護が見えてきた旦那の両親と住んでいく。実際の依頼者さんでもここに落ち着いてしまう方は多いのです。
先月、上記のパターンになった主婦の方は、僕と最後の電話の時に一瞬本音を吐いていました
「家を出たかったけど、もう無理。浮気された時が最後のチャンスでした。でも、もうそのタイミングは超えてしまいました…」
勢いだけで離婚を決意するのは良くない側面が多いと思いますが、勢いが大切なタイミングもあるのだなと感じる出来事です。
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