70年前の車両も。イラク戦争より旧式の戦車で戦うロシア軍の惨状

Krasnoye,Selo,,Russia,-,February,19,,2023:,A,Soviet,Tank
 

ここ数日の間に続々とウクライナに到着し始めた、欧州各国が供与する主力戦車。ロシアが恐れる最強戦車の前線投入まであとわずかと見られますが、プーチン大統領になす術はあるのでしょうか。今回のメルマガ『uttiiジャーナル』ではジャーナリストの内田誠さんが、上層部の内紛や動員等、ロシア国内で今起きているとされることを詳しく紹介。さらに「骨董品」のような戦車を実戦で使うしかないロシア軍の惨状を取り上げるとともに、兵器の差がどのような結末を招くかを予測しています。

ついに「プーチン容疑者」に。日米中はどう動くのか?:「デモくらジオ」(3月24日)から

この間、ウクライナ関係ではものすごく大きく動きましたね。意味も分からないし効果も結果も影響もピンとこないものとしては、習近平のモスクワ訪問というね。プーチン大統領と会談をすると。その同じ日にどういうわけか、岸田さんとゼレンスキーさんの会談も行われたという。その辺の関係があるのかないのか。多分偶然なのだろうと思いますけれど、G7の議長国である日本の総理大臣が、G7首脳としては最後にゼレンスキーさんと会いにキーウまで出かけていったと。色々障害はあったのでしょうがそれらをクリアしてウクライナ側が安全を保証した形で、それに乗って、訪問が叶ったということのようですから、それはそれで良かったのだと思います。援助の問題とか色々あったのでしょうが。

今、プーチンさんと言いましたが、ついに「プーチン容疑者」になってしまったということがありますね。これも大変化といいますか。これも国際刑事裁判所の決定の形で。その一つとして国際的な、戦争犯罪などについて裁判するところがあり、条約で保証されているわけですが。ロシアはそれに入っていないといいますが、ウクライナで犯された戦争犯罪に対するものとしてプーチン大統領に逮捕状を、ということのようですね。

まあ、やっていることを見れば、自分の大統領としての意思に基づく何らかの決定が、いくつかの経路をたどった結果ではあるにせよ、膨大な人の命を失う、ここにハッキリ結びついているわけですよね。まあ、すげえ度胸だなと思いますけれども。それを法によって裁く。法といっても国家が定めた法はなくて国際法で、条約によって担保されているのでしょうけれども、これも非常に大きな変化だったと思いますね。

それから、もうちょっと具体的なことで言うと、スロバキアですか。昔はチェコスロバキアという一つの国だったけれど。一つの国ということでいったら、オーストリア・ハンガリー二重帝国というような、連合国家の形をとっていた場合もありますけれど。ヨーロッパはとても複雑ですが、今はチェコとスロバキア。チェコは野球で大活躍して面白かったですね。スロバキアもNATO加盟国で、保有しているミグ29、最新鋭ではないが、ウクライナ空軍が使う航空機としては最新のものと同じものを、何機かは忘れましたが、既にウクライナ空軍に引き渡したということだそうです。

これは新たな訓練の必要が生じることもなく、現役のウクライナ軍パイロットが操縦できる、兵器として使えるものということになるので、F16が欲しい、いや、そう簡単に渡せない、渡したとしても訓練に一年かかる…というような話とは次元の違う、大変具体的な軍事援助になりますね。

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