韓国の進学塾通りで起こった「麻薬飲料」試飲イベントの恐怖

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韓国で、高校生が「試飲イベント」と称され麻薬が入った飲み物を渡されました。この恐ろしい事件について今回の無料メルマガ『キムチパワー』で、韓国在住歴30年を超える日本人著者が語っています。 今の韓国の「若い世代が簡単に麻薬に蝕まれる社会ムード」に危機感を持っています。

試飲会で麻薬飲料

韓国の進学塾街一等地の大峙洞(デチドン)でとんでもない事件が発生した。4月3日午後6時頃、大峙洞の塾街で「記憶力と集中力向上に良い飲み物だが試飲イベント中」とし、高校生たちに麻薬が入った飲み物を渡した一味2人が警察に逮捕された。

彼らは飲み物を学生たちに飲ませた後、学生の両親に「子供が麻薬をやった。金をくれなければ申告するぞ」と電話で脅迫していたことも分かった。犯人らは学生たちから購買意向確認を口実に両親の電話番号を受け取っていた。事件のあった塾街近くの防犯カメラには、一味が麻薬入り飲料瓶を持ってうろついている姿が映っていた。学生に近づいて話しかけたりもしていた。

犯人らが学生たちに提供した飲料水ボトルには「記憶力上昇集中力強化メガADHD」という文句が書かれている。有名製薬会社の商標も付いており、学生たちはさらにだまされやすくなったと思われる。路上でよく目にする試飲行事をエサに接近しただけに、塾街の前で会った高校生と保護者たちは恐怖感を隠せない様子だ。

片手に教材を持った高校1年生のキム某さん(17)は「記憶力に役立つと言えば高い薬も買って飲んでいる現実なのに、私だってそこにいたら騙されたと思う」とし「生徒たちの切実さを悪用したのがとても不愉快だ」と声を高めた。

塾街の前で会ったチェ・ガルさん(17)は、「学校でも塾でも他人からもらった飲み物を飲まないようにと両親には言われている」とし、「もう他人が与える好意を信じられなくなりそうでとても不愉快だ」と吐露した。

小学生の子供を持つ保護者のチョン・チャンウさん(43)も、「生徒たちを金儲けの手段として見ていることに特に腹が立つ」とし、「自分の子どもにも知らない人がくれたりするものは絶対に食べるなと話した」と語った。高校生の子供をもつ50代の保護者イ某氏も「ソウルの真ん中で子供たちに麻薬を渡す犯罪が行われたというのが衝撃的だ」とし、「私の子供が犯罪の対象になりうるという事実にまだ胸が震えている」と話した。

6日、警察によると、現在までに受け付けられた被害申告は計6人だ。ソウル江南警察署は飲み物を配った疑いが持たれている一味のうち、40代の女性Aを前日に逮捕している。捜査網が狭まると、40代の男性が警察に自首してきた。警察は犯行に加担した他の一味2人を追跡している。

容疑者Aは警察の調査で「麻薬成分が入った飲み物なのか知らなかった」とし、「インターネット求人案内を見てアルバイトで働いただけだ」と供述している。これに対し警察は背後があると見て捜査を拡大している。

警察はすでに検挙したAおよび40代男2人の供述を基に、迅速に主犯検挙まで完了する方針を立てたという。警察関係者は「CCTV確認、通信捜査を通じて迅速に麻薬犯一味を一網打尽できると見ている」と話した。

 

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