新体制となったトヨタ自動車が中国で開催されたモーターショーでお披露目となりましたが、現地メディアはどう評価したのか? 中国の自動車業界情報を届けているメルマガ『CHINA CASE』で詳しく解説しています。
トヨタ「継承と進化」、中国メディアが肯定評価も不足点を指摘
トヨタ自動車が新体制になり、「継承と進化」を掲げて再出発しているが、今回の上海モーターショーのテーマもそのまま「継承と進化」。
これに対して中国自動車メディア「汽車人伝媒」は2023年4月21日、公式WeChatで、4月18日に行われたトヨタブースでのプレスカンファレンスの模様を紹介、その内容を評価した。
その一方で、「これが足りない」とも指摘している。どう評価し、不足点をどう指摘したのか。
本記事の主な内容
本記事ではプレスカンファレンスの内容を「電動化について早送りキーを押した」「中国化を骨髄に注入した」という二つの独特な観点で解説。
「bZ Sport Crossover Concept」「bZ FlexSpace Concept」のみならず、HEV、FCVについても紹介、特にHEVについては、中国で定着するPHEVやREEVのトヨタとしての対抗手段だ、とした。
「bZ Sport Crossover Concept」を「智享跨界」、「bZ FlexSpace Concept」を「悦動空間」と、中国語表記もしっかり事前に準備しているのも中国化の一つか。
その上で結びで「汽車人伝媒」としての見解をまとめる。
トヨタの成功と今後
それによれば、「トヨタがなぜこれだけ偉大な企業になったのか。毎回の産業革命の時にすべて正確に時代と技術の命脈を把握できたのみならず、さらに同社は謙遜な企業であり、批判を受け入れ、冷静に自制できる企業だからだ」とした。
「トヨタは失敗を恐れない。貴重なのは、トヨタはその失敗の原因を分析して、素早く戦略を調整、大胆かつ確実に新たな方向性を設計し、断続的に過去の不足点を修正する」
「製品と技術において、電動化、智能化、多様化の戦略の新たな思考は、トヨタの未来をはっきりとさせた発展ルートをつかんだばかりか、トヨタは中国でチャンスをつかみ、新時代に抱かれ、自動車メーカーからモビリティカンパニーへの転換を実現する」
さらに豊田章男会長の6年前の発言を引き合いに、「変化が推し図れない新たな技術の時代、どのように持続可能で、高品質の発展のルートを走り出すのか。安心と安全というブランドのDNAを継承すると同時に、どのように中国スピードを活用して中国式のよりよい車を製造する道を歩みだすのか」がポイントになってくる、とした。
トヨタの「継承と進化」、その進化は中国が体現しているスピード感こそが鍵だ、としている。
出典: https://mp.weixin.qq.com/s/CvemLmxvfKs7ozqxE_axKg
この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ
初月無料で読む
image by: Yugong Luo/Shutterstock.com