台風2号や梅雨前線の影響で、太平洋側を中心に激しい雨となっている。現在、高知県、奈良県、和歌山県に線状降水帯が発生しており、大阪・和泉市の槇尾川が「危険水位」に到達。関東甲信も今夜から大雨となる見込みで、注意が必要だ。
台風に備え、「テレワーク」を導入して社員の外出を防ぐ企業も多いようだが、「台風なのに会社に行かなくちゃいけない」という声もある。そんな人々に話を聞いた。
台風でも関係ない、飲食店・アパレルに勤める男性
都内の大手飲食チェーンに勤める男性(30代)は言う。
「近畿地方の店は閉めてるところもあるみたいですが、こっちは朝から普通に働いてますよ。お客さんもいつも通り多くて、さっきようやく30分の休憩に入れました。でも、今日はこれから大雨なんですよね? 電車も遅延するだろうし、早く帰してほしいです」
アパレル企業に勤める男性(20代)も状況は同じようだ。
「うちも、朝なんの連絡もなかったので普通に出社しました。でも、10時頃に〈台風だからアルバイトの子は早退〉となりまして。わざわざ来させといて帰されるバイトが可哀そうですよ。バイトがいないから1人で店番中ですが、この天気だから客は3人しか来ていない(笑)。こんな日に営業する意味あるんですかね?」
2人のように、こんな日でも真面目に出社する人もいる中、「仮病を使って休んだ」という30代の女性もいる。
「都内の某大手飲食店で働いてますけど、帰りのことも考えて今日は休みました。〈風邪っぽい〉って言いました。私は九州出身だから台風には慣れてるけど、こっちは台風の備えを全くしてないじゃないですか? 〈どうせたいしたことないだろう〉みたいな。だから、自衛するしかないんですよ」
一方、「うちは元々フルリモートなんで」という人間もいる。関西に本社を置くIT企業で働く20代男性だ。
「コロナ以降、フルリモートという働き方になりましたよ。全国から社員を募ることもできるし、写真もどこにいても仕事ができるから双方で満足している状況だと思います。コールセンターとか美容師とか、絶対に行かないといけない仕事の人は気の毒ですけど、今の時代に合った働き方を自分で選ぶのも大事なことだと思いますよ。通勤のストレスも不安もなく、快適な日々です」
出社した瞬間「今日はリモート」通告。先に言え
また、こんなケースもあるという。都内の広告制作会社に勤める40代の男性は話す。
「前日に何のアナウンスもなかったので普通に9時に出社したら、上司からメールで〈台風接近のため社員はリモートで〉。いやいや、昨日からニュース〈台風来ます〉ってやっていたじゃないかと。なぜ定時が始まってから、そんな大事なことを言うんだって思いました。社には片道1時間以上かかる人間もいるんだから、会社はもうちょっと考えてほしいですよねぇ、まったく」
確かに、それは「言うの遅いよ」となるだろう。
ちなみにこの男性は「〈きっと今だ〉と思って転職サイトのDODAを見ています」という冗談とも本気とも取れる話をしていた。
帰宅時は注意を
本州でも災害級の雨が予想されるなど、各地で被害が出る恐れもある今回の台風。
会社に出勤している方は、どうか気を付けて帰宅してほしい。