結婚を前提に交際していた彼が既婚者だった。それでも「離れられない」女性の告白

 

奥さんへの感情

後藤 「結婚を前提に付き合っていた彼氏に、急に奥さんがいるということが発覚したわけですが、その時の奥さんに対しての感情はどのようなものがありましたか?僕が他の方に聞いた時は、憎い!という感情を持たれた方や、申し訳ないという感情を持たれた方など、様々でした」

下田さん 「それはもう純粋に、申し訳ないという感情しか出てこなかったですね。私がそれを知ったのが彼との旅行中だったんですよ。神社を歩いている時に、少し喧嘩してしまって、もう別れる??みたいな話になって。喧嘩の原因は些細なことなんですけどね」

後藤 「その時は何が一番気になりましたか??」

下田さん 「とりあえず奥さんと子供はどこに居るのって聞きました。どこに住んでるの?子供は今何してるの??ってどんどん聞きたいことが湧いてきて。でも、答えを聞く前に奥さんと子供に申し訳ないなっていう感情が溢れてきて。申し訳ないという感情と一緒に、なにかこう同情というか、かわいそうだなとも思っちゃいました。向こうからしたら、そんなこと思われたくないでしょうけど」

後藤 「法律的には相手の奥さんだけど、下田さんにとっては急に現れた女性ですもんね。奥さんに対する感情は複雑になりますよね」

頼った相手

後藤 「浮気相手になってしまったという状況の時に、一番頼ったのはどなたでしたか?僕のお客さんだと、旦那に浮気をされたということはなかなか周囲に言いづらくて、頼るところがないっておっしゃる方が多いんですよね」

下田さん 「確かにパートナーに浮気されていたら周囲に相談しづらいですよね。でも私の場合は、結婚を前提とした彼氏として友達やおばあちゃんにも紹介してたので、向こうから聞いてくるんですよね。結婚はいつ??って。なのでそのタイミングで全て話しちゃいました。そういう意味では、相談相手はたくさんいましたね」

後藤 「なるほど、たしかにそうですね。急に自分だけが抱える浮気や離婚の問題と違って、結婚前提だから報告のタイミングがありますもんね」

下田さん 「そうですね。それで本当に家族や友達全員に大反対されて。すぐに離れろ!って」

後藤 「それはそれで大変ですね」

下田さん 「初めは別れろとしか言われなかったので、そこは辛かったです。もっと色々聞いてほしかったな、というのは少しありますね。でも、誰かに話すのはすごく大切だと思います」

相手が離婚しない理由

下田さん 「なかなか相手の奥さんは離婚の承諾をしてくれないのですが、何故なのでしょうか??」

後藤 「離婚しない理由で考えられるのは、主に2つですね。1つは、気持ちの問題。これは当然として、2つ目は『婚姻費用』を引き延ばしたい。今回の場合は、旦那側が浮気して証拠を撮られているから『有責配偶者』という立場になるので、旦那側からの離婚請求はしにくいので、引き延ばされやすいですよね。相手に弁護士が入っているなら、その手段を取っている可能性は大いにあると思います」

下田さん 「なるほど。そういう法的な制度が理由ということもありえますね」

後藤 「あとは別れる時の不安を持っているっていうのはあると思います。僕の依頼者の方々でも、証拠とって離婚できるってなった時に、1回立ち止まる人が多いです。それは何故かと言うと、今まで一緒にいた人と別れて新しいスタートになりますよね。それってやっぱり怖いですよね。経済面だったり、子育ての面だったり、それ全部、一人でやっていくことになるから。もちろん、分割とか養育費とかはあるけど」

下田さん 「なるほど。奥さんはそこへの恐怖があるから立ち止まっているのはあるのかも。彼のことが好きかどうかっていうよりは不安。そういう側面は少なからずありそうですね」

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