今回のロシア訪問で再度確認できたことは、金正恩総書記の外遊の際の手段は、もっぱら電車である。米朝首脳会議はベトナムで行われ、当時から金総書記の動線、その限界地点がどこまであるか予想できた。今回はロシアの首都モスクワまで行かなかったのは、さまざまな理由が考えられる。例えば、ロシアがウクライナ侵攻を続けている中で、首都モスクワもテロなどの不祥事が起きており、外国の首脳が巻き込まれる可能性もある。また、水面下で送られている北朝鮮軍関係者たちの派遣地は、今回訪れた場所にも近いかもしれない。
無事に終えた旅程。今後、北朝鮮とロシアのシャトル外交は積極的に続くだろう。
(宮塚コリア研究所副代表・國學院大學栃木短期大學兼任講師 宮塚寿美子)
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