無能さ極まる経済対策。増税クソメガネ岸田が祟られる“アベノミクス”の亡霊

 

アベノミクスの延長上で生き長らえることを選んでしまった岸田首相

しかし、そこで致命的に障害となるのはアベノミクスの亡霊である。本来であれば岸田は、アベノミクスが経済衰退以外の何ももたらさなかったことを明快に指摘し、それに代わる「新しい資本主義」でも「キシダノミクス」でも何でもいいから、別の路線を示して清新感を打ち出すべきだった。が、彼にはその能力がなく、いかにもだらしなく、アベノミクスの延長上で生き長らえることを選んでしまった。

ちなみに、これは、岸田が宏池会本来の護憲・平和外交路線を継承するつもりが全くなく、安倍から直に受け継いだ「親米反中」路線に従って軍事的な対中対決路線に突き進んでいることとも並行的なことである。結局、岸田は自分の中に独自の経済政策も外交・安保戦略もないために、毒を喰らわば皿までもという勢いで「擬似的安倍路線」に身を投じるしかなかったのだろう。

さて、財務省の統計によると、2022年度の日本の貿易収支は去最大の21兆7,284億円の赤字を記録した。赤字は今年の上半期も続いたが、6月にようやく23カ月ぶりに430億円の黒字を実現した。しかし、それとても季節調整値で見ると5,532億円の赤字。さらに7月には再び名目で787億円、季節調整値で5,571億円の赤字となり、赤字基調からの脱出に成功していない。

その主な要因は世界的な化石燃料の高騰だが、1ドル=150円近い極端な円安が余計に国民生活を苦しめていて、本来であれば、打撃を緩和するための補助金などということより先に、実力に対して50%程度の行き過ぎになっている円安そのものに歯止めをかけて根っこを断たなければならない。それにはアベノミクス以来の金融緩和にキッパリと終止符を打ち、円高誘導に転じるべきところだが、それができない。

藻谷浩介=日本総合研究所主席研究員が毎日新聞9月24日付「時代の風」欄で書いているように、「緩和を見直すと金利が上昇し、国債や株式の市場価格が下がる。これは国の財政難や株式不況を引き起こしかねないのみならず、日銀の財務内容を大幅に悪化させる。日銀は、国債や株式を大量に買い込むという先進国はどこもやっていない禁じ手を、第2次安倍政権に強いられてしまったからだ」。

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