夏以外はガラガラ。沖縄の観光客誘致の救世主は“スーパー”だった?

 

ただし、私たちの知る普通のスーパーではありません。

赤レンガの建物で、周りにはヤシの木が植えられています。

スタッフのユニフォームは、アロハシャツ。

扱う商品も輸入品が多くなっています。

まるで、ハワイのスーパー。

「アメリカの豊かな食文化を沖縄の人たちにも届けたい」という、創業者の思いから、こうしたスタイルが誕生したのです。

沖縄の気候がハワイに似ていることから、アメリカの中でも特にハワイを意識した店づくりとなったのです。

お客さまから特に支持されているのは、ケーキと惣菜。

海外からパティシエやシェフを招いて、商品開発を行っています。

つまり、海外の味を楽しむことができるのです。

ケーキの売り上げは、ジミーの売り上げの半分以上にもなります。

オリジナルケーキが、売り上げの半分以上を占めているスーパーは、非常に珍しいのではないでしょうか。

というより、他にはないでしょう。

お客さまの購買傾向もアメリカ的なのかもしれません。

ジミーには、ビュッフェ形式のレストランもあります。

ローストビーフ、ガーリックチキン、スペアリブなどの肉料理だけではなく、県産野菜をふんだんに使った惣菜、サラダ、パスタなども揃っています。

中味汁、てびち、クーブイリチー、豚足など、沖縄の料理も味わうことができます。

中でも人気なのは、オリジナルケーキ。お店でも売っているケーキを好きなだけ食べることができます。

このお店に、観光資源としての可能性を感じるのです。

地元の人にとっては、慣れ親しんだスーパーかもしれませんが、県外からの観光客がこのお店にやって来たら、どれほどの驚きと感動があるでしょうか。

まるで海外、ハワイ。

ショッピングも楽しめて、知らない食文化を体験することもできます。

これは、非常に大きな可能性を秘めた観光資源ではないでしょうか。

たくさんの人びとを呼び込むことができます。

観光客向けにアピールをしていないので、知らないだけで、知れば、絶対に興味を持ちます。

美しい海に次ぐ、新たな観光スポットとなるはずです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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