昨年7月1日に理事長に就任した際、林理事長はそれまでの一連の不祥事について謝罪し、「二度とこのようなことが起こらないよう全力を注ぐ」「お飾りではなくガツガツやる」「失敗は許されない」などと語りました。林氏を含めた22人の理事のうち9人が女性であることを挙げ、「新しい風が吹いている。新しい日大をつくるキャンペーンをしていく」と意気揚々としていました。
また、就任1年となった7月11日にも記者会見を行い、「(不祥事の)後始末に明け暮れたが、やりがいを感じている」と振り返り、イメージ回復への改革は「今は6合目」と表現し、組織の透明性を高めて日大生がプライドを持てるようにしたいと意気込みました。
いったいどんなキャンペーンをやっていたのでしょうか?いったいどんな透明性を求めていたのか。学生に持たせたい「プライド」とはいったなんだったのでしょう。
最悪なのはネットニュースで報じられた、澤田副学長と林理事長のやりとりを録音したデータの内容です。
補助金がこのままではもらえない、補助金をもらうために私にやめろというのか、私も社会的制裁を受けて仕事もキャンセルされ、講演会も延期とかいわれてる…。
調査委員会の綿引委員長が、「(林理事長は)組織の最高責任者としての責任、正しく認識していただくことが不可欠だった。それとともに、林理事長個人の責任というより、組織的対応できていなかった本法人の問題でもあった」と一刀両断していましたが、日大は多くの学生を預かるマンモズ大学なのに、組織運営に関わる人たちはいったいどこを向いて仕事をしていたのか。
このあとどんな対応をするのか。注視していきたいと思います。
みなさまのご意見をぜひ、教えてください。
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