ビジネス用語とJK語は同じ根を持っている
日本語の乱れとか最近の若者ことば、というと女子高生(JK)に代表される独特のことば遣いに注目することが多いのですが、「日常の言語環境」というのは、そうした一部に括られるものではありません。それは、企業や組織の中で使われることばについても同様なのです。
たとえば、ビジネスプランのフィジビリが、コンサバ過ぎると言われたので、リバイスしたものをマージしてデリバラブルにした。これは「事業計画における実現可能性の評価が消極的だと言われたので、資料を見直して納品物にした」というような意味です。
「というような意味」としたのは、この解釈で完全に合っているかどうかが定かではないからです。ところが、マーケティングやコンサルティング業界では、こんな台詞が日常の会話に飛び交います。何となく全体の意味は通じるのです。「フィジビリ」は、実現可能性の予備調査を意味する「feasibility study」という英語を略したものです。「コンサバ」も保守的な、控えめなという英語「conservative」を略したものです。
英語でもなく外来語でもないカタカナ語は、「業界独特の日本語」として日常の言語環境に取り込まれています──(メルマガ『前田安正の「マジ文アカデミー」』2023年11月15日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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