MAG2 NEWS MENU

安倍派ウラ金で「自民大混乱」の今こそ追及すべき、“暗黒の安倍政権”から積み残された「13の大問題」

2012年の第2次安倍政権発足以来、歪められ続けてきた我が国の政治。その劣化具合はもはや修正不可能の域に達していると言っても過言ではありません。そんな日本の政界を厳しく批判し続けてきたのは、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』等の著作で知られる辻野晃一郎さん。辻野さんは今回も自身のメルマガ『『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~』で、安倍、菅、岸田と続く自民政治を「反社会的勢力が政権を握ったも同然」とバッサリ斬った上で、国民一人ひとりが声を上げる大切さを訴えています。

安倍派ウラ金疑惑による「政治の大混乱」が物語る、指摘し続けたことが間違いでは無かったこと

今年の4月後半からこのメルマガを開始しましたが、この場を借りまして、これまで継続して購読していただいている皆様に、あらためて心から厚く御礼申し上げます。また、最近、新規で購読を始められた皆様も大歓迎です。Welcome aboard! ご登録に心から御礼申し上げます。前号でも申し上げましたが、「継続は力なり」という思いで来年以降も書き続けて参りますので、是非同じ思いで継続して読み続けていただき、僭越ながらも「時代の本質を知る力」を身に付けていただく上でのお手伝いが出来ればと願っております。

さて、今号を含めて、今年のメルマガも残すところ3本となりましたので、私の独断と偏見に基づき、今年の3大トピックを選んでみたいと思います。一つ目は、ここのところ大きな騒動になっている政治資金パーティーでの裏金作りで大混乱する日本の政治についてです。

日本の政治の劣化について、私はこれまで幾度となく様々な場面で警鐘を鳴らし続けてきました。また、本メルマガでも何度か取り上げてきました。安倍政権の時から、日本の政治がかつてない次元で急速におかしくなり始めていることに強い危機感を覚え、数々の違憲行為、法令違反行為、虚偽答弁、答弁拒否、国会軽視、隠蔽、偽装、改竄を平然と繰り返す様に、「まるで反社会的勢力が政権を握ったようなものだ」と各種オンラインメディア等で厳しく批判を続けてきました。また、権力側がさまざまな悪行を重ねても、警察も検察も一向に本腰を入れて捜査する状況にならず、メディアもあまり取り上げず、いつもトカゲの尻尾切りのような中途半端な追及で終わってしまうことにももどかしさを感じてきました。

これはもちろん、安倍政権の時代から、メディアへの介入、ネットなどでの世論工作、さらには、警察出身の杉田和博氏や北村滋氏などを官房副長官や官邸官僚に起用して身近に置き、警察の捜査に介入したり、黒川問題で明らかになったように、検察の人事にすら介入したりしてきたからに他なりません。

私の発言に対しては、ネットなどで、いわゆる「ネトウヨ」と呼ばれる人たち(J-NSCのような世論工作のために組織化された人たちもいればただの個人もいます)など、権力をサポートする側からの謂れ無き攻撃や誹謗中傷も受けてきました。「パヨク」などというレッテルを貼られたりもしましたが、私は別に右でも左でもありませんし、ましてや反権力でもありません。ただ、一国民として、あるいは一経済人として、どう考えてもおかしい、納得がいかない、と思うことについて指摘したり批判したりしてきたに過ぎません。

しかし、今回の自民党の広範にわたる政治資金パーティーを巡る裏金問題が物語るのは、やはり指摘し続けてきたことに間違いはなかったということだと思います。公益よりも私利私欲を優先し、遵法意識が希薄で、バレなければ何をやってもよい、バレてもごまかせばよい、開き直ればよい、握り潰せばよい、どうせ国民はすぐに忘れる、などという考えのおよそ公僕としての資質が著しく欠落した人たちが国家権力を握っていて、まともな国家運営などできるはずがありません。

この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ

メルマガのご登録はコチラ

歯止めなしに続く自民党政権の暴走

そもそも、安倍元首相暗殺をきっかけに、旧統一教会と自民党との癒着が露呈した段階で、自民党や歴代政権が反日かつ反社会的勢力の影響を強く受けているという日本の政治の驚くべき実体が明らかになりました。しかも、その影響で、自分たちのかつての親分が殺害されたにもかかわらず、自民党は実態解明に及び腰で、本気でこの問題の解決にあたる姿勢は一向に見られませんでした。

被害者救済法でも、包括的な財産保全についての修正案は自民党などの反対で否決されてしまいました。現政権や自民党幹部には、旧統一教会関連団体幹部と一緒に写っている写真が先日スクープされた岸田首相始め、未だ同教会に関連するとみられる議員が少なからず残っています。中でも、旧統一教会によって国会に送り込まれたと言っても過言ではなく、自民党との橋渡し役でもあった萩生田光一氏のような議員が、まともな説明責任を果たすこともなく、自民党の要職に留まり続けてきたのは、旧統一教会との縁が切れていない何よりの証拠でしょう。

なお、この原稿を書いている12月14日現在、萩生田氏は、今回の裏金問題で逮捕される可能性のある議員の一人とされていますが、自民党政調会長を辞任する意向を固め岸田首相に辞表を提出したと報道されています。しかし、本当に逮捕される可能性があるならば、自分で出処進退を判断する自由などありません。萩生田氏は、加計学園とも深いつながりがあり、「総理のご意向」発言でも問題になりました。本来であれば、その段階で何らかの政治責任を取る必要があった人です。

また、経産大臣を辞任した西村康稔氏も逮捕者リストに名前があるとされていますが、週刊文春が「架空パーティー」なるさらに姑息で悪質な手段で裏金を集めていた疑惑があるとスクープしています。その他、松野官房長官、鈴木総務大臣、宮下農水大臣、高木国対委員長、世耕参院幹事長も辞表を提出したと報じられています。すなわち、現段階で、いわゆる安倍派5人衆すべてを含む安倍派の7人+αが何らかの処分を待たずに辞任、または辞表を提出しています。

11月3日に配信したメルマガ29号の「気になったニュースから」で、『大切なのは忘れ去ることなく真実を追求し続けること』と題して、モリカケサクラを始めとする安倍政権時代からの積み残しの問題を列記しました。以下にあらためて順不同で項目だけ記載しておきます。

  1. 森友学園問題
  2. 加計学園問題
  3. 桜を見る会問題
  4. 旧統一教会問題
  5. 伊藤詩織さん事件での容疑者逮捕揉み消し問題
  6. ペジー社スパコン補助金不正受給事件
  7. 広島の選挙買収事件
  8. 日本学術会議の任命拒否問題
  9. 東京五輪汚職事件
  10. 安倍元総理暗殺の真相
  11. ウィシュマさん事件
  12. 木原誠二元官房副長官事件
  13. コロナワクチンによる薬害問題 etc.

これらの問題は、結局どれも中途半端なまま、まともな処分や検証がなされたり決着をみたりすることなく人々から忘れ去られようとしています。あるいは、ちゃんと報道されないためにあまり詳しく知られていないものもあります。そして、そこにさらに大阪・関西万博問題、マイナ保険証問題、国立大学法人法「改正」問題、等々、本来国会で徹底した追及や議論が必要な案件が新たにいくつも加わり、政府の暴走は歯止め無しに続いています。

この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ

メルマガのご登録はコチラ

悪い方向に大きく変わりつつある国家の姿や国際的な立ち位置

また、事件ではありませんが、アベノミクス、コロナ対策、少子化対策、大幅な防衛費増額、その為の増税などの様々な政策・施策についての検証や議論もほとんど何も進められていないままです。政策・施策の効果検証や、必要性の議論などが何も行われないまま、強行採決や閣議決定で一方的に次々と国の形を大きく変えるようなことが決められていくのは実に危険極まりない話です。

個人的な所感としては、安倍政権、菅政権、岸田政権と長く続いてきた悪政の結果、この国はもはや取り返しがつかないほどのダメージを受けていて、国家の姿や国際的な立ち位置が悪い方向に大きく変わりつつあると感じています。野党が弱すぎる、などということを言い訳にすることなく、国民一人一人が、こんな政治をこれ以上黙認し続けていると、そのツケは遠からず自分に戻って来る、ということを自覚する必要があります。おかしなことや納得の出来ないことに対して、我関せずと黙っていないで、しっかり声を上げていく、ということが大切だと思います。

秋の臨時国会も終わり、政治資金パーティーの裏金問題については、いよいよ安倍派や二階派などへの強制捜査も始まるようです。国会議員の逮捕者が出ることも想定されていますが、このメルマガが配信される頃にはさらに事態が進展しているかもしれず、刻々と変わる状況からしばらくは目が離せません。この事件をきっかけに、日本の政治が底を打って少しでも良い方向に転換していくことを切に願いたいと思います。

最後に、これまで日本の政治に関して本メルマガに書いたものの中で、公開記事となったもののリンクを参考までに貼っておきます。ちなみに、タイトルや中見出しは私ではなく、編集側で付けたものになりますので悪しからず(笑)。

田中角栄の予言が的中。日本を狂わせた“安倍政権の犬”が作る「戦争国家」ニッポン(2023.05.10)
安倍氏が遺した「悪しき」前例。軍装写真を嬉々として晒す政治家たちへの違和感(2023.06.04)
マイナンバーカード問題で判明。Google日本元社長が嘆く“一線を超えた”日本の大崩壊(2023.06.17)
Google日本元社長が憂慮。国民に回って来る岸田首相を野放しにした“ツケ”(2023.07.01)
Google日本元社長が評価。あの日本経済新聞が岸田政権に「苦言」を呈した“大きな意味”(2023.10.28)
Google日本元社長が苦言。日本のために今すぐ辞任すべき岸田“増税メガネ”(2023.11.17)

※本記事は有料メルマガ『『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~』2023年12月15日号の一部抜粋です。このつづきに興味をお持ちの方はこの機会にぜひご登録ください。

この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ

メルマガのご登録はコチラ

image by: 首相官邸

辻野晃一郎この著者の記事一覧

辻野 晃一郎(つじの・こういちろう):福岡県生まれ新潟県育ち。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了しソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社しアレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長。また、2022年6月よりSMBC日興証券社外取締役。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~ 』

【著者】 辻野晃一郎 【月額】 ¥880/月(税込) 【発行周期】 毎週 金曜日 発行

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け