元国税調査官が解説。なぜ安倍派パー券ウラ金疑惑は発覚したのか?

Tokyo,,Japan,-,23,September,2021?exterior,Of,Liberal,Democratic,Party
 

東京地検特捜部による議員本人への聴取が続く、自民党安倍派のパーティー券裏金問題。政界最大の疑獄事件に発展しうるとの報道もありますが、なぜ裏金の存在は発覚し、さらに言えばなぜ議員たちは裏金が「発覚しない」と思い込んでいたのでしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村さんが、その事情を詳細に解説。政治家たちの裏金作りの杜撰な手口を「バカとしか言いようがない」とバッサリ斬っています。

安倍派パーティー券ウラ金問題の真実。なぜ疑惑は発覚したのか

自民党のパーティー券裏金問題が大変なことになってきましたね。この問題は、自民党の派閥のパーティーにおいて、所属議員にパーティー券のノルマを課し、そのノルマを超えた分については所属議員にキックバック(代金の返還)をしていたというものです。しかもキックバックを受けた所属議員は、その代金を政治資金収支報告書に記載しておらず、裏金化していたのです。政治資金規正法違反だけではなく、脱税の疑いもあるという大事件です。

今回から2回に分けて、このパーティー券裏金問題のカラクリと背景についてご説明したいと思います。

そもそもパーティー券なんぞやということをまずご説明しますね。政治家は、資金集めのためにパーティーをよく開催します。パーティー券は一枚数万円もするのに、ほとんど食事らしい食事も出ないので、その差額は主催者側の収入になります。また人がそれだけ集まるということは、選挙の時の集票にも大きく関係するというわけです。

現代の日本において、パーティーの集客力というのは、その政治家の権力を示すバロメーターでもあります。パーティーで人を集めれば集めるほど資金を得ることができます。たとえば自民党でも最高のパーティー集客力を持つ二階派は、1回のパーティーで4,000人を集めたこともありました。

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