松本人志&吉本潰しは本当に「外国勢力による日本侵略」なのか?「韓流ゴリ押し」広がる陰謀論、だが調べると“真逆の事実”が次々と…

2024.01.25
by kousei_saho
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松本人志(60)の性加害疑惑に関して、24日に『週刊文春』が電子版で放った「四の矢」。そこに掲載されていたのは、実名・顔出しで元タレントの大塚里香さん(37)が語った、18年前に松本から性行為を迫られた際の生々しい証言と、沖縄県在住の当時19歳だった専門学校生による告発だった。

これにネットは敏感に反応。SNSには「実名のインパクトは大きい」「勇気ある行動」「流石に吉本興業お手上げか」といった書き込みが相次いだ。

所属事務所の吉本興業は24日、公式サイトに「週刊誌報道等に対する当社の対応方針について」とする声明を発表。前日に開かれたガバナンス委員会の席で、

「当初の『当該事実は一切なく』との会社コメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う。時間がない中での対応とはいえ、今後慎重に対応すべきである」

との厳しい指摘を受けたと公表し「初動ミスを認めたことも弊サイトで既報のとおりだ。

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沈黙を続けてきたダウンタウンの相方である浜田雅功(60)は、25日放送の日テレ系『ダウンタウンDX』内にて、自身の思いを述べると予告されている。文春砲が飛び出してから、浜田が本件について語るのはこれが初めてだ。

そんな中にあって、一連の松本や吉本を巡る問題に対して、「妙な噂」がネット上で流布しているようだ。それは、「ジャニーズや吉本を弱体化させ空いた席を外国勢力が埋める」という言説だ。

SNSにあふれる「吉本なき後に韓流栄える」のポスト

そんな「陰謀論」と一笑に付したくなるような妙な噂だが、X(旧Twitter)には類似の投稿が多数見受けられる。そこでは「外国勢力」を「韓国」とするものが圧倒的で、具体的にはこのようなポストだ。

《吉本にジャニーズ、LHDだの大手事務所が軒並み大打撃を受けて、空いた席を埋めるのは韓流タレント事務所が日本に進出していつのまにか韓国》

《ジャニーズ、宝塚、吉本そして紅白に象徴される韓流押し 何か仕組まれていないか?》

《ジャニーズを殺し宝塚を潰し吉本を壊す。そして韓流タレントをねじ込む。大成功だね》

《松本氏のタレント人生なんて実際どーでもよくて、デマでも何でもいいからテレビから追出し韓流タレントを押込むためだけのネガティブキャンペーンに過ぎないのかね?》

《ジャニーズに続いて吉本まで無くなるのかな?そこに蔓延る韓流、日本人の羊ども、いい加減に気づけよ》

《ジャニーズのように吉本を弱らせてから韓流を入れる気なのでは》

「外国勢力ないし反日勢力が、日本を代表する大手芸能事務所を淘汰しようとしている」という仮説は、旧ジャニーズ事務所や吉本興業の凋落を目の当たりにしている人々にとって、ある意味わかりやすい筋書きとはいえるだろう。

韓国大統領の妹が明かした「吉本の支援で韓流ブームが」

しかし過去の報道などに当たると、「吉本興業こそが日本における韓流ブームの仕掛け人だった」という事実を示す情報が数多く見られる。巷の陰謀論とは真逆である。

2015年8月4日に「ニコニコ生放送」で津田大介氏(50)からインタビューを受けた朴槿恵大統領(当時)の妹である朴槿令氏は、「吉本興業の支援で韓流ブームが起きた」と語ったとされる。

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この動画は現在も視聴することが可能だ。

朴槿令(パク・クンリョン)氏インタビュー 聞き手:津田大介

2019年には、韓国で大人気を誇ったオーディション番組『PRODUCE 101』の日本版『PRODUCE 101 JAPAN』が韓国のエンタメ企業CJ ENMと吉本興業の協業で開催され、現在アジアを股にかけた活躍で注目される日本人グループ「JO1」が誕生している。

【関連】JO1の次は?韓国大手が吉本とタッグを組む真意 「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」の行方は… | 映画・音楽 | 東洋経済オンライン

「韓国進出」すら企てていた吉本

そんな吉本は日本国内で韓流に淘汰されるどころか、「韓国進出」すら企てていたと伝えられていた。2018年に日刊サイゾーが配信した記事によると、ダンスや歌はうまいが売れない芸人を韓国に送り込みレッスンを受けさせ、K-POPグループのメンバーに加えようと画策していたという。

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吉本と韓国とのつながりは戦前にまで遡り、当時朝鮮半島で人気を博した「朝鮮楽劇団」の日本公演を請け負ったのも吉本興業。この一点をもってしても、日本の韓流ブームの礎を築いたのは同社と言っても過言ではないだろう。その熱狂ぶりは以下の書籍に詳しい。

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誰が何のために松本人志と吉本を擁護しているのか

SNS上における松本擁護派は、「保守系アカウント」に多い。海外勢力の脅威があるから松本や吉本を守ろうとするのか、それとも吉本と韓国の関係性が強いことを知っているため、その事実から目をそらさせるために「海外勢力の脅威」を創作しているのか。「卵が先か鶏が先か」のような話であることは否めない。

「韓国が韓国を叩く」という不思議なマッチポンプ的構造は過去にも見られた。いわゆる「ネトウヨ」による異常な嫌韓・韓国叩きがそれである。かようなネトウヨの少なくとも一部は、旧統一教会系やそれと近しい政治団体が動員をかけていたものと現在は考えられている。

小林よしのり氏が看破する「ネトウヨの正体」

さらに言えば、「普通の日本人」を標榜し、日の丸アイコンを掲げてネットで暴れる自称保守を、本物の保守とはまったく別物の「エセ保守」とする考え方も一般的になってきた。たとえば、漫画家の小林よしのり氏は次のように分析している。

これまで散々「安倍マンセー」を唱えてきた言論人は、安倍が選挙に勝つために統一協会と手を組み、そのおかげで「憲政史上最長の政権」を維持していたという「不都合な真実」から目をそらそうと必死である。連中も所詮は「反日・反天皇カルト」に与する売国勢力にすぎないのだ。

【関連】小林よしのり氏が論破。安倍銃撃を「テロ扱い」エセ保守論客の売国ビジネス

「松本人志と吉本興業潰しは韓国による侵略」とする陰謀論は、それが真実であっても嘘であってもキナ臭く、松本の命運も左右しかねない。今後も新たな事実が判明し次第、弊サイトでは取り上げていく所存だ。

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