松本人志「勝ち目ゼロの裁判」ついに始動。「筆舌に尽くしがたい精神的損害」に“お前が言うな”の総ツッコミ、松本信者の勘違いだけが加速中

2024.02.16
by kousei_saho
 

法律家が「松本圧倒的不利」と予測する訳

いずれにしても「精神的損害」を受けたとして5億円を超える慰謝料を求めた松本。これに対しては「自身の価値を過大評価しすぎている」との見方もあるようだ。

この裁判に関して多くの法律の専門家は、「名誉毀損」で訴えた松本の不利を予想。多くのバラエティ番組出演でも知られる本村健太郎弁護士(57)は、1月15日に出演した「かんさい情報ネットten.」(読売テレビ)で、「週刊誌側はまず、記事の内容が真実だと立証し、それで証明できれば終わり。証明できなくても、女性から十分に聞き取って『間違いない』と確信できる事情があれば、週刊誌側が勝訴する」との見立てを語っている。

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さらに橋下徹氏(54)までが、「今やってる裁判って名誉毀損の裁判なんです。だから、名誉毀損で訴えられた出版社として、何を主張しないといけないかというと、きちんと取材を尽くしましたよ、という点なんです」とした上で、「性加害があったかどうかっていうところで仮に報道が間違っていたとしても、出版社側は『表現の自由を守る』って民主国家の大原則なんですけども、取材を尽くして、事実を信じるに相当な理由がありましたねってことになると、出版社が勝つんですよ」と主張。

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松本側が設定した5億5,000万円という慰謝料も、相場的にはあまりに非現実的だとの指摘もある。佐藤みのり弁護士(38)はオトナンサー編集部の取材に、「名誉毀損の事案では、精神的損害として、慰謝料の請求をするのが一般的です。その相場は、100万円程度」として、「名誉毀損訴訟の慰謝料相場から考えて、全額の支払いが命じられる可能性はないでしょう」と答えている。

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「名誉毀損だから勝てる」の無理筋

では、「文春が松本の名誉を毀損したのは事実、なので名誉毀損の訴えである今回は松本が勝てる」との一部主張は正しいのだろうか。

残念ながらそれも容易ではない。というのも松本は大阪・関西万博のアンバサダーやニュースバラエティ番組のMCを務め、さらに政治家との交流なども多く、大きな社会的影響力を行使してきたのは誰もが認めるところ。つまり、限りなく公人に近い準公人(みなし公人)にあたると考えられるからだ。

その準公人の好ましからざる行動を、被害女性への取材により彼女らの主張を伝えた『週刊文春』の記事には公益性、事実相当性があるだろう。「名誉毀損」でも松本が容易に勝てないと判断される理由である。

「仮に名誉毀損で勝てたとしても、芸能界復帰は絶望的でしょうし、何よりスポンサーは戻ってこないでしょうね」

前出のテレビ関係者はこのように話す。

「娘や妻の家族に対する顔向け、『松本勝訴』というメディア印象操作の一つのピースとして、松本さんサイドは何かしらの“勝ち点”がほしいのかも知れませんが、ここまで具体的な被害女性たちの証言が上がってきてしまった今となっては、状況は厳しいのではないでしょうか」(同前)

あらゆる状況において、実質的に「松本の負け」は確定的なようだ。

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