専攻医の離脱による医療空白15日目の医療現場は、今回の事態が長期化するのではないかという懸念の中で、患者と保護者の不安感がさらに広がっている。
この日、ソウル聖母病院を訪れたパク某氏(68・女)は、医療界に向かって「自分のことだけを考えているようだ」とし、「危急患者が放置されているので、早く戻ってこなければならない」と声を高めた。
一方、老母を連れて病院を訪れた50代の男性A氏は、「政府は医学部の増員人員を2000人と釘を刺さず、医師らと交渉しなければならない」とし、「(免許停止は)政府が言うことを聞けと強制すること」と指摘した。重症疾患連合会のアン・ソンヨン理事は、「医師協会と政府の両方が鍔迫り合いばかりしているが、誰のための争いなのか分からない」とし、「人が具合が悪くて死にそうだというのに、双方とも聞いたふりさえもしない」と批判した。
ビッグ5を中心とした大型病院はこのように大問題なのだが、町医者は大繁盛しているようだ。大学病院などはデモやストライキで動きの取れない状況だが、町医者はこつこつ・たんたんと日々に患者のそばに寄り添いながら地道に仕事をしているからだ。
リモート診療もこれまでは医者たちの反対でできなかったのが、ここへきて、リモート診療が一部可能になったりしているようで、病院の在り方や診療の在り方も新しい形が形成されようとしている。医者の権威意識がコテンパンに潰されてもっと人間味あふれる医者の心構えが形成されてゆくことを、この機会に祈りたいものだ。(一部news1参照)
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