中国ネットで大炎上。ファーウェイのEVが起こした高速道路3名死亡事故が隣国で物議

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4月26日、中国の高速道路でファーウェイのEVが道路清掃車に追突し、乗っていた家族3名が死亡するという痛ましい事故が発生しました。その事故直後の動画が同国ネット上で拡散、大きな物議を醸したと現地メディが報じています。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』は今回、この騒動を取り上げたニュース記事を紹介。なぜ悲痛な事故が起きてしまったのか、その原因を探っています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:3人死亡のファーウェイAITO M7事故、中国で拡散相次ぎ騒動に

3人死亡のファーウェイAITO M7事故、中国で拡散相次ぎ騒動に

山西省運城市の高速道路で、ファーウェイ問界(AITO)「M7」が前方車両と衝突、車体から火災が発生し、乗っていた3人が死亡するという痛ましい事故が起きた。

もともと話題になっていたが、その後遺族がSNSに登場してバズるなどの現象が見られた。新興メーカー特有の、各種問題がSNSを通じてトレンド入りする傾向が、中国では続いている。

当初はADAS不具合

当初「M7」の衝突事故は、その先進運転支援システム(ADAS)の衝突回避機能がうまく作動しなかった可能性があることが問題視された。

特にファーウェイは先日、同社ADASソリューションを新ブランド「乾崑」として改めて発表していたために、その信頼性に疑問符がつく形になった。

ドアの開閉不具合

しかし一方で、事故現場の映像が中国で拡散していくうちに、むしろ事故後、車両のドアが開かない状態が被害を大きくさせた、という指摘が広がっていく。

映像では、周囲の人が必死にドアやウインドウを破壊し、乗員の救出を行っていることが確認できたからだ。

事故後にロックがかかってしまい、ドアの開閉ができない状態になった、ということだ。

ドアハンドルが問題?

これに関連して、「M7」も米テスラ以来、中国でも大人気のパワードアハンドルを採用しており、通常はドアと一体化していた。

つまりドアノブがなく、ドアの開閉をなおさら難しくしてしまった、と指摘されている。

ドアと一体化したドアハンドルは、先日の北京モーターショーで発表された新車のうち、60%以上が採用しており、今後も定着していくことが予想されるために、より不安をあおる形となった。

ただこれは、ドアハンドルの問題ではない、という指摘もある。テスラ車が事故を起こしても、ドアハンドルが問題視されることはないからだ。

そもそもの設計?

つまりそもそも、事故や他の突発事態の際に、ドアハンドルをどうするのか、単純にロックしてしまうのか、このあたりの設計が欠如していた可能性が高い。

どちらにしろ、中国では毎年数万人が亡くなっている交通事故のうちの一つに過ぎないにもかかわらず、中国のネット上では信じられないぐらい炎上した。

他のM7オーナーも不安

現在販売好調の「M7」の他のオーナーたちによる不安の声も重なった。

こうした状況に遺族からも冷静になるよう呼びかけられ、ようやく事態は沈静化に向かっているように見えるが、華やかな新興の登場、販売好調の裏に、自動車にはこうしたリスクがつきものだということが改めて感じられた騒動だった。

出典: https://auto.gasgoo.com/news/202405/2I70390856C103.shtml

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