では、「なりたい自分」になるための最初の準備は何からすればいいのでしょうか。それは「選手宣誓」をすることです。
選手宣誓と言って思い出すのが夏の甲子園。
汗だくだけど、爽やかな高校球児。語り口調で個性豊かな宣誓も増えましたが、少し前までは絶叫系。
「宣誓!われわれ選手一同はスポーツマンシップに則り、正々堂々闘うことを誓います!」というフレーズばかりでした。
どちらにしても宣誓した以上は正々堂々と闘う。球場に来ている何万人の前で、そしてテレビの向こう側にいる大勢の前で誓うのですから、その宣誓には効果があります。
あなたをそんな高校生に置き換えてみます。
ゴールをしっかり見定め、実現するための手段について確かなイメージを掴んだあなたは、まるで甲子園大会の開会式に参加しているかの状況です。
でも、このままでは何かが足りません。なんとなく筋が一本通らないというか、ほんとに勉強を続けられるかどうか、自信がないというか、どこか決まりが悪いのです。
そんなときに必要なのが、目標達成するという選手宣誓です。奥さんや子ども、気の置けない友人、職場の同僚、理解のある上司に宣誓します。
例えば、「自分は将来中小企業診断士になりたい。資格を取得して日々お金の問題で悩んでいる中小企業の社長さん達の力になりたい。そのために必死で勉強する」と宣誓します。
ただし、相談をしてはいけません。相談すると反対意見も出てきます。また説得するわけではありません。納得させるのです。
私が税理士の試験の受験をしているときは、社内でも宣誓していたので、講義がある日は残業を頼まれず、試験日近くには有給休暇をとって勉強に専念できるように、職場の皆さんが協力してくれました。
このように宣誓することには、理解を得るという大切な目的があります。そして自分に逃げ道を残さないという重要な役割もあります。
自分の心の中だけでは消えてしまう火も、一緒に守ってくれる人がいれば消えることなくずっと灯り続けることができます。ひとりで努力するのは苦しいけれど、奥さんや子どもが「頑張って!」と言ってくれれば心が安らぐはずです。
あなたも信じてくれた人たちを裏切ることができないでしょう。いい意味で自分にプレッシャーを与え、追い込むことで、本来の力以上に強いパワーが湧いてくるのです。
夢を叶えるためにはゴールを明確にし、「なれる自分」からなっていく。そのために選手宣誓をする。
この視点を手に入れれば夢を叶えたも同然。
ぜひやってみてください。
この記事の著者・石川和男さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com









