1983年から1989年まで漫画雑誌『モーニング』(講談社)に毎号カラー4ページで連載され、カリスマ的な人気を誇った漫画「ハートカクテル」。作品に描かれた、まるでアメリカ西海岸やリゾート地を思わせるオシャレな世界観と映画のような男女の恋愛物語は、当時の若者たちの憧れの的となりました。のちにアニメ化やドラマ化もされるなど、日本中で一大ブームを巻き起こした「ハートカクテル」の作者が、今年で画業50周年を迎えた漫画家・イラストレーター、わたせせいぞうさん(79)。6月11日まで開催されている大丸東京店の「わたせせいぞう展 〜ハートフルTOKYO〜」、そして自身の半生を語りおろした書籍『ボクのハートフルライフ ―色彩の旅人の軌跡―』も発売されたばかりの、わたせ先生に制作の原点から最新作の構想などを、フリージャーナリストの長浜淳之介さんがお聞きしました。(於:わたせせいぞうギャラリー白金台 港区白金台5丁目22-11ソフトタウン白金1階)
プロフィール:長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)、『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ、行列研究所名儀)など。
今年で画業50周年、今も変わらぬ「わたせせいぞう」の魅力
「色彩の旅人」として知られる、漫画家・イラストレーターのわたせせいぞう氏の、画業50周年を記念した展覧会「わたせせいぞう展~ハートフルTOKYO~」が5月30日より、大丸東京店11階催事場で始まった(6月11日まで)。
入場料無料。開場時間は午前10時から午後8時まで、最終日6月11日(火)は午後5時閉場、主催は大丸東京店となっている。
今回の展覧会では、東京の彼氏と、京都の彼女の遠距離恋愛をテーマに、わたせ氏が東京の12ヶ月を描いた「暦を巡る冒険~東京こよみ~」が初めて公開されているのが一番の見所だ。東京のその月の、とっておきが紹介されている。
5年前の45周年では、大丸京都店で京都の12ヶ月を描いた「暦を巡る冒険~京こよみ~」が初披露された。今回は、「東京こよみ」のみならず、「京こよみ」も合わせて再度公開され、1年間の彼氏と彼女の「暦を巡る冒険」という恋愛模様が、より鮮明にイメージできる展示になった。

暦を巡る冒険〜東京こよみ〜 7月イラスト(2022年)
代表作である「ハートカクテル」をはじめとする数々の作品が、画業50周年を振り返る年表とともに展示されているのも、魅力的だ。
また、トートバッグ、Tシャツなどの「50周年記念グッズ」や、オリジナルグッズを多数揃えるなど、わたせファンのみならず、世界的にブームとなっている「シティ・ポップ」など1980年代の日本のポップカルチャーに関心がある人ならば、ぜひ訪れたい展覧会となっている。6月8日(土)には同会場にて、わたせ氏のサイン会も開催される。
わたせ氏は、画業50周年を記念した出版も目白押しで、3月19日には玄光社より雑誌『野生時代』に連載されアニメ化もされた『チョーク色のピープル』のコミック完全復刻版(3,520円)、5月17日には小学館クリエイティブより同名アニメの原作『ハートカクテル カラフル』(3,300円)、5月20日には立東舎より自身の半生を語りおろした『ボクのハートフルライフ ―色彩の旅人の軌跡―』(聞き手:壇知里氏、2,420円)を、それぞれ上梓した。
2月24日には、6タイトルが制作されているアニメ作品から、わたせ氏が33曲を選んだ、2枚組のCD、サウンドトラック「ハートカクテル オリジナル・サウンドトラックス」(3,850円)も発売されている。松岡直也氏、三枝成彰氏をはじめ、島健氏ら一流の作曲家を起用。最新アニメ「ハートカクテル カラフル」の音楽も収録されている。朝の目覚めに、アフタヌーンティーの時間に、読書のお供になどと、日々の生活を彩るBGMとしても楽しめる作品集となっている。
【関連】目でも耳でも「ハートカクテル」に酔いしれて。漫画家わたせせいぞうが「心に水平線を描いている」音楽とは?
そこで、わたせ氏ご本人に「わたせせいぞう展~ハートフルTOKYO~」に対する想い、画業50周年を迎えた心境と各出版物について、さらには今後の目標を聞いた。

わたせせいぞう氏
──画業50周年おめでとうございます。大丸東京店で「わたせせいぞう展~ハートフルTOKYO~」が5月30日より開催中です。「暦を巡る冒険~東京こよみ~」が初披露されましたが、2年間の制作期間があって、1枚1枚描きためていったと聞いています。今週6月8日(土)にはサイン会も開かれますね。
わたせせいぞう(以下、わたせ):ありがとうございます。東京の主な観光地を網羅しました。東京タワー、浅草の雷門、東京駅と、どこも皆が知る有名な場所ですが、実際に行ってみて、今の空気感、新しく発見したことを盛り込んでいます。東京タワーの絵ならば、芝公園から眺めたとおりの風景を描きました。都電荒川線の車窓から見る花火は、実際にはそんなに見えないのでイメージの世界です。
──現地を取材されて、手間暇がかかっていますね。12枚の絵で、東京の12ヶ月を男女の恋愛模様とともに描く、これまでになかったチャレンジになっていると感じました。
わたせ:45周年に描いた京都の12ヶ月は、遠距離恋愛をしている東京の彼氏が、月に一度、京都の彼女に会いに行く。そこで彼女が、京都の一番良い場所を案内する設定でした。嵐山の竹林の小径、南座、五重塔などを描きました。

暦を巡る冒険〜京こよみ〜2月イラスト「立春大吉」(2019年)
今度はお返しに、彼氏が彼女を月に一度招いて、東京を案内するわけです。私の作品というと「ハートカクテル」を思い浮かべる人が多いです。「ハートカクテル」は4ページで完結する構成になっているのですが、「ハートカクテル」のちょうど4ページ目が、12枚並んでいるイメージです。
──「ハートカクテル」の4ページ目ということは、その前の3ページ分は、見る人の想像力で補うのでしょうか。
わたせ:絵の下には短い説明文がありますから、それを読めばストーリーを補えるようにしました。「ハートカクテル」も1回、4ページと短いことがあって、全てが描かれているのではなく、話の前後は読者の想像力で補ってもらいました。もちろん、想像力が働くような描き方を心掛けました。
──短い表現を、想像力を膨らませて鑑賞する。一種の俳句、短歌に通じる面白さがあるのかもしれないですね。「暦を巡る冒険」を俳句になぞらえるなら、「ハートカクテル」は短歌でしょうか。
わたせ:読み手がストーリーに参加している感覚が、あるのだと思います。「ハートカクテル」はバブルの象徴のように言われることもあるのですが、出てくる人物は孤独です。孤独だけれども、絶望の淵に突き落とすようには描いていません。希望を残して余韻のある終わり方をしています。今にしてみれば、日本が上り調子だった80年代の楽観的な雰囲気が出ているのだと思います。人々は明日は今日よりも良くなると、信じて生きていられました。今は〇か✕かを選ばなければいけない時代になった。あの頃はもっと寛容で、中間の緩衝地帯があって、どこか心に余白の部分がありました。80年代の音楽も再ブームになっていますが、そのあたりが今の人にも響いているのではないでしょうか。
「ハートカクテル」誕生秘話
──「ハートカクテル」はどのような経緯で生まれたのですか。敏腕編集長との出会いがあったと聞いています。
わたせ:創刊して間もない講談社「週刊モーニング」の栗原良幸編集長が、私の漫画家としての原点である、芳文社「週刊漫画TIMES」の「おとこの詩」を見て、連絡して来られたのです。「おとこの詩」は2ページの連載で、最初はギャグ落ちだったのですが、だんだんと映画のラストシーンのような終わり方に変わっていました。当時は小学館「ビッグコミック」が青年誌として先行していて、最初「週刊モーニング」は「ビックコミック」を真似ていたのです。出だしは売れたのがだんだん売れなくなったのを、栗原さんが確認してという流れでした。栗原さんは新しい漫画を世に出したいと考えていて、「倍の4ページ、カラーでどうですか」と依頼されました。「ハートカクテル」のタイトルは、私が考えたハートシアターとか、幾つかあった案の中から、栗原さんが選んだのですが、ベストでしたね。当時は、カラーのページをつくるのにとてもお金が掛かったので、よく思い切られたものです。

「わたせせいぞうギャラリー白金台」内観
──今はパソコンでどんな色でも即座にできますが、昔はそんな簡単ではなかった。
わたせ:人物も花も、マーカーで描いて編集部に渡すのですが、空とか地面の色は、4色CMYK(シアン=青、マゼンダ=赤、イエロー=黄色、キープレート=黒)の掛け合わせなのです。最初の頃は、浮世絵のように一版一版を慎重に作っていったそうです。色のチャートを見ながら指定するのですが、「ハートカクテル」は漫画界で今まで前例がないくらい細かい指定だったようで、印刷所の職人の方々には、大変な作業をやり切っていただいた。栗原さんは俯瞰して物事を見ることができた人で、危なっかしいスポンサー契約をブロックしていただいたこともありました。
──「ハートカクテル」はよく海岸をドライブする描写が出てきます。80年代は、夏、海をイメージしたドライビング音楽が流行りました。オメガトライブとか、稲垣潤一さんとか。また、W浅野(浅野温子さん、浅野ゆう子さん)が出てくるトレンディドラマなんかとも、リンクする感じがします。そう言えば、TUBEのレコードのジャケットを描かれていましたね。
わたせ:「ハートカクテル」の色使いは、アメリカ西海岸をイメージして描いていました。ある時、その頃の私の事務所は赤坂にあったのですが、やたらと元気な青年が訪ねて来たなと思ったら、TUBEの前田亘輝さんでした。ちょうど彼は、横浜のラジオ局のDJをやっていて、出演の依頼に来られたのです。「ここで、ハートカクテルを描いているんですか」ってね。それから間もなく、「シーズン・イン・ザ・サン」という曲がヒットして、一気に有名になりました。キリンビールのCMソングで、爆発しました。凄かったです。それ以来のお付き合いで、TUBEの何曲か作詞もしました。

自身の作品の前で(2022年の取材時に撮影)。現在も、主線(おもせん)や看板、自然のグリーンなどは手描きや手塗り
──その頃の先端の街というと、多摩ニュータウンとか、大阪なら千里ニュータウン。庭付き一戸建てで、休日には車を運転して湘南とか須磨へドライブ。海辺の景色の良いレストランで食事とか。アフターファイブには、気の利いたバーテンダーのいる、お洒落なバーに行き…。
わたせ:当時はもっと賃上げもありましたし、頑張れば手の届く範囲の夢がありました。もちろん大きな夢を追いかけた人もいたでしょうが、現実に夢が叶えられた。ただ私自身が「ハートカクテル」のような生活を送っていたかというと、程遠い日々でしたよ。そんなお洒落な生活をしていたら、描きません。
──最初は損保会社、同和火災海上保険(現・あいおいニッセイ同和損害保険)で働いていらっしゃって、二足の草鞋だったんですよね。今ではアーティストの副業も珍しくないですが、当時はシンガーソングライターの小椋佳さんくらいでした。
わたせ:漫画の仕事が忙しくなりすぎて、会社を辞める時には、役員に「小椋佳じゃないんだから」とすごく言われました。小椋さんは第一勧業銀行(現・みずほ銀行)の支店長まで務めていらっしゃって、比較されるのもおこがましいというか(笑)。雑誌の連載を始める前には、社内報やパンフレットのイラストや四コマ漫画を描かせてもらって実績を作ってと、私なりに考えて。
上司は理解のある人でしたが「その代わり、仕事の成績も落とすな」と釘を刺されました。足立営業所長の頃には、営業成績が1位になったこともありました。根性論ではなくて、数値目標を示して効率良くやろうというのが、若い人に受けました。一緒に営業に行った時、車を運転している部下に、「この前のハートカクテル、すごく良かったです」とボソッと言われたこともあって、励みになりました。密かに応援してくれていたみたいです。
再びアニメになった「ハートカクテル」
──その「ハートカクテル」がリバイバルヒットしています。昨年、NHKで3月から12月まで、アニメ「ハートカクテル カラフル」全15話が放送されました。日本も長く続いたデフレを脱却してきて、少し心の余裕ができたのと、コロナ禍も終わってきて、人々がほっとしたいのかもしれないです。
わたせ:5月17日に出版された『ハートカクテル カラフル』は、アニメの原作が初めて世に出たものです。原作が元々あったのではなくて、原作とアニメが同時並行で制作が進みました。珍しいパターンですね。映像化の際にカットされた場面やセリフも入れた、完全版となっています。表紙は新しく描き下ろしました。

『ハートカクテル カラフル』(小学館クリエイティブ、3,300円)
性的少数者や身体障害者の話もあって、現代風に多様性を意識しています。コロナ禍で会えなくなった恋人の話もあります。アニメの声優は、亀梨和也さんと満島ひかりさんが担当しました。
──亀梨さんは「ハートカクテル」の大ファンだと聞いています。
わたせ:交流のある俳優の北村一輝さんから勧められたそうです。松任谷由実さんや山下達郎さんの音楽を聞きながら読まれていて、私の描いた版画も部屋に飾ってくれています。
アイドルグループ「KAT-TUN」のメンバーでもある亀梨さんは、俳優としても活躍しているのですが、声優に初めて挑戦されました。過去の作品も読み込み、「ハートカクテル」の世界観を見事に表現してくれました。満島さんと良いコンビでした。ディレクターからOKが出ても、自分が納得がいかなければ、「もう一度やらせてください」と何度もリテイクされたと聞いています。
かつての連載作品も単行本化、新しいテーマにも挑戦
──『チョーク色のピープル』は86年に、角川書店の文芸誌「野生時代」に連載されていた作品でした。
わたせ:幻冬舎の社長として独立する前、角川書店の編集者だった見城徹さんから依頼されて、「ハートカクテル」の倍の8ページで始めたものです。白亜のレンガ造りのアパートを舞台にした、11編の恋の物語に、書き下ろし1編を加えたコンプリート版になっています。

『チョーク色のピープル』(玄光社、3,520円)
連載を始めるにあたり、見城さんからは特に要求はなかったです。当時の角川春樹社長は、書籍と映像を組み合わせていくメディアミックスの元祖で、最初からアニメ化を考えていたようです。
──最後に、これからの目標についてお伺いしたいです。
わたせ:『ビッグコミック増刊』に連載中の京都を舞台にした、「なつのの京」の単行本第2巻が6月28日に出ます(『なつのの京: 恋のメヌエット (2)』)。今年から来年にかけては、50周年のイベントが幾つか企画されています。

『なつのの京: 恋のメヌエット (2)』(小学館、2,970円)
次の色彩の旅は、中国の上海を舞台にした作品を描きたいです。中国には長い歴史があり、独特の色使いもあって、魅力があります。日本の人たちだけでなく、中国の人たちにも読んでもらいたいです。
80年代は「ハートカクテル」でアメリカ西海岸、90年代は鎌倉を舞台に「菜」で日本、2000年代は「ハートカクテル イレブン」という単行本でパリを描きました。
今、日本と中国は政治的に良好ではありません。しかし、作曲家・服部良一さんの『ぼくの音楽人生』という本を読むと、太平洋戦争の終戦を上海で終えられているのです。戦争のさなかに中国人の作曲家と、音楽会を一緒にやろうと企画している時に戦争が終わった。両国民がいがみ合っている中で、協力して作品をつくり上げようとするとは、芸術家には戦争は一切関係ない。全然違う。凄いなと思いました。1940年代の上海にしかない色の使い方がありますし、或いは今の上海を描くかもしれません。

2021年に発売40周年を迎えた大滝詠一『A LONG VACATION』とコラボしたポスター用イラストの前で(2022年の取材時に撮影)。
──上海をテーマにした作品が待ち遠しいです。まずは6月11日まで開催している大丸東京店「わたせせいぞう展~ハートフルTOKYO~」の展示を楽しみたいと思います。本日は、お忙しい中いろいろとお話しいただきありがとうございました。
わたせ氏の半生については、『ボクのハートフルライフ―色彩の旅人の軌跡―』でさらに詳しく明かされている。

『ボクのハートフルライフ ―色彩の旅人の軌跡―』(立東舎、2,420円)
同書により、さらに理解を深めていただくことを推奨したい。(長浜淳之介)
取材協力(敬称略):
株式会社アップルファーム
濱田髙志
【わたせせいぞう 関連情報】
会期:2024年5月30日(木)〜6月11日(火) ※会期中無休
会場:大丸東京店 11階催事場
開場時間:午前10時〜午後8時 ※最終日は午後5時閉場
入場料:無料
サイン会:6月8日(土)
詳しくは大丸東京店HPまたはお電話で(03-3212-8011)
美しい四季の風景と共に“現代の多様な愛”を描いた同名アニメの原作15編を完全収録したシリーズ最新作。
本作は、番組のためにコミック形式で書き下ろされた作品で、それを基にコマを切り取ってアニメーション化、紙媒体では完全未発表でしたが、単行本化希望のリクエストが数多く寄せられたことから、ファン待望の書籍化となります。なお、映像化の際にカットされた場面やセリフを含む完全版として刊行。わたせせいぞう画業50周年記念出版。
今回も表紙は新たに描き下ろし、著者自身による書き下ろしエッセイをはじめオリジナルコンテツも充実しています。
定価:3,300円(税込)
仕様:B5判ハードカバー / オールカラー112ページ
発売日:2024年5月17日(金)
発行:小学館クリエイティブ
購入はコチラ
海が見える丘に建つ「チョーク色の建物」と呼ばれる白亜のアパートを舞台に、世代も関係性もさまざまなちょっとワケありな人たちの出会いと別れを描いたオムニバスストーリー。
1986年に雑誌『野性時代』に連載され、のちにアニメ化もされた傑作コミックを完全復刻。
オリジナル11編に描き下ろし新作1編を加え、さらにオリジナル版のカバーやOVAパッケージとそのサントラ盤のジャケットイラストなど関連ビジュアルも収録した「コンプリート版」としてお届けします。
定価:3,520円(税込)
仕様:112ページ
発売日:2024年3月19日(火)
発行:玄光社
購入はコチラ
2023年2月14日から同年4月29日まで「西日本新聞」に連載された「ボクのハートフルライフ」は、わたせせいぞう氏が自身の半生を振り返った回想録。
連載では、幼少期の思い出から、絵画に目覚めた頃の逸話、損保会社でのさまざまな経験、漫画家デビュー後40歳までサラリーマンと二足のわらじを続け、フリーランスになってからの創作の秘密など、これまであまり語られることのなかった出来事を縦横無尽に語り尽くしました。本書はその連載を元に新規原稿を追加、さらにはわたせ氏自選のコミック作品やイラストレーション作品を掲載し、華を添えます。
自身の「ことば」と「絵」で半生を振り返る本書は、世代を超えて愛されるわたせ作品の創作の秘密に迫る、ファン待望の一冊といえるでしょう。
聞き手:壇知里
定価:2,420円(税込)
仕様:224ページ
発売日:2024年5月20日(月)
発行:立東舎
購入はコチラ
わたせせいぞう自ら厳選した珠玉のメロディ。
来年画業50周年記念を迎えるわたせせいぞう。アニメーション「ハートカクテル」最新作のテーマ曲と挿入曲も含むハートカクテルの集大成サウンドトラック2枚組が登場。
全6タイトル制作されたアニメ『ハートカクテル』オリジナルサウンドトラックのなかから、わたせせいぞう自ら選んだ楽曲を、最新のリマスタリングにて収録。四季折々、さまざまなシチュエーションで楽しめる極上の作品集。
●最新アニメからの楽曲も収録(初商品化)
●今回のリリースのためにジャケット表紙、ブックレット内イラスト等、わたせせいぞう新規イラストを盛りだくさんで採用
●ブックレットには書き下ろしエッセイを掲載。そのほか、既発盤データや貴重なカットを掲載予定
曲もイラストも「ハートカクテル」の世界を集約させたファン待望の作品集
【封入特典】 特製ジャケットステッカー
<収録曲>
<Disc 1>
1.ふたりきりのビアガーデン (2024 Remaster)
2.ジェシイの店 (2024 Remaster)
3.父のエンブレム (2024 Remaster)
4.コスモスアベニュー (2024 Remaster)
5.バラホテル (2024 Remaster)
6.ふたりの会社1970-1975 (2024 Remaster)
7.オールドハワイ・コナ (2024 Remaster)
8.ノックをしなかったサンタクロース (2024 Remaster)
9.ネコ (2024 Remaster)
10.兄のジッポ (2024 Remaster)
11.夢の中でウェディングマーチ (2024 Remaster)
12.今をフリージング (2024 Remaster)
13.BALLAD(“いつか母を日曜島へ”のテーマ) (2024 Remaster)
14.ボクのLP盤的人生 (2024 Remaster)
15.カモメが連れてきたカノジョ (2024 Remaster)
16.OPUS #2(“バイク・サクランボ&イパネマの娘”のテーマ) (2024 Remaster)
17.’84-夏 (2024 Remaster)
18.敗戦処理投手 (2024 Remaster)
19.クールランチタイム (2024 Remaster)
20.モノクローム・ファンタジー(“秋に向かって”のテーマ) (2024 Remaster)
21.秋のきらいな夏男 (2024 Remaster)
22.夜行列車 (2024 Remaster)
<Disc 2>
1.サリーの指定席 (2024 Remaster)
2.海のみえる借家とクロワッサン (2024 Remaster)
3.ボクたちのテーブル (2024 Remaster)
4.昼下がりのタイムスリップ (2024 Remaster)
5.3年前の切符 (2024 Remaster)
6.夢のおかえし (2024 Remaster)
7.18ワットのプレゼント (2024 Remaster)
8.くれない色のキイ (2024 Remaster)
9.ラッキー・キーワードはG-8 (2024 Remaster)
10.留守番電話でおやすみを (2024 Remaster)
11.ごく限られた地方に降った雪 (2024 Remaster)
12.春は電車に乗ってやって来る (2024 Remaster)
13.思い出ワンクッション (2024 Remaster)
<Bonus Tracks>
『WONDER COCKTAIL』より
14.バラホテル 2022
『ハートカクテル カラフル』より
15.メイン・テーマ
16.メイン・テーマ (Swing Ver.)
17.愛のテーマ
18.優しい雨 (Guitar Ver.)
19.ときめき
20.優しい雨
21.メイン・テーマ (Strings Ver.)
※作曲:松岡直也(CD1:01-12)、島 健(CD1:13-22 CD2:14-21)、三枝成章(CD2:01-12)、山本拓巳(CD2:13)
※作詞 : 清藤耕一(CD1:20)Vocal : 本田美緒(CD1:20)
定価:3,850円(税込)2枚組CD
発売日:2024年2月14日(水)
発売:ワーナーミュージックジャパン
購入はコチラ
image by: 長浜淳之介、MAG2 NEWS