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後発の上に赤字。口コミ最悪でリピーターほぼほぼゼロの不振にあえぐ飲食店を敏腕コンサルはどう立て直したか

飲食店として致命的なのが、悪印象や悪い口コミが広まってしまうこと。一旦そのような状況に陥ってしまうと、イメージを払拭し新規顧客やリピーターを増やすのは容易ではありません。今回、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんがメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』で紹介しているのは、そんな不振店が黒字化となるまでの道のり。一度貼られてしまった「安かろう悪かろう」というレッテルをいかにして剥がしたのかを解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:後発不振店で行う仮想敵国作り

後発不振店で行う仮想敵国作り

ご支援先の不振店活性化が開始。後発で参入したのですが中々に差別化ができず埋没していました。

赤字だったのですが取り敢えず黒字化。

やっと二桁営業利益率にはなってきてまだまだこれから!ではあるのですが、不振店活性化の質問は多いので今日はそれを振り返ってみました。

■業態選定はどうなのか?

まず最初に見るのは業態選定。

売上=MS×商圏人口×シェア

基本的な入口はこれなので、商圏人口に対してMS小さすぎるとそれはもう業態転換ですよね。

イメージとしては乗降客数の少ない地方駅なのにジンギスカンをやっている。スープカレーをやっている。フレンチをやっている。

みたいな感じです。

ちなみにMSは簡単に出せます。

MS=業態の市場規模÷日本の総人口

市場規模自体はググれば出るので、簡単に算出できると思います。

こちらのご支援先はMSはデカい分野。

つまり、

商圏内市場規模=MS×商圏人口

これ自体は問題ないチョイスという事。しかしそこで差別化できておらず、全くもってシェア確保できていない。

これが前提な訳です。その為、業態転換は行わずに、

「どう差別化して認知を増やすか」

これがStep1でした。

■認知はどうなのか?

さて、シェアがないという事は一体どういう事なのでしょうか?

このような感じですよね。こちらの店舗の場合は残念ながら後者。

前者の方がダメージ少ないのですが、後者の場合は悪いイメージがついているのでそこからのリカバリーが大変!

やってしまった事として、

こうだった訳です。この上でもう一度戦い直し。

その為「コンセプト」から見直すようにしました。

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■どのように認知をされたいのか?

「コンセプト」というのは、誰にどんな価値を出すか?です。

それを正しく潜在的なお客様に認知頂けるか?これがポイントでした。

こちらのお店の場合は、「○○円でお腹いっぱいになれる▲▲」に設定(▲▲は業態名です)。

元々マス型を狙っていたので、粗利率は合う中でコスパ良い系でした。

近隣の同業を一通り調べたところ、「価格力」に関しては抜きん出ていました。

しかし上述の通り、「安かろう悪かろう」の印象がべったりとついた訳です。

これを打破していく訳です。

○○円でお腹いっぱいになれる▲▲

昨今は価格高騰で▲▲は食べ放題でも○○円以上になってきました。

しかし我々は仕事帰りの集まりでも、お休みの日のご家族でも、○○円でお腹いっぱいになって欲しい!

その為に努力を重ねました!「安いけど不味い」だと意味がないので、美味しさへのこだわりで3つを強化!

1.あああ
2.いいい
3.ううう

この美味しさをお腹いっぱい○○円で!

これを基礎コンセプトとして、どう戦術に落とし込んでいくのか。

これがStep2になる訳です。

■その認知に適した商品は何なのか?

コンセプトは決まったが、来店してちぐはぐさを感じる。これだと意味はないですよね。

そのため商品開発です。まずはお客様辺り「注文点数」を把握。平均するとフードで6品でした。

その為、カテゴリー別に「3つ」の名物開発。ただゼロイチではなくインスタやtiktokで情報収集されての開発でした。

冒頭の通り「○○円でお腹いっぱい」なので6品で500-550gには設定が必要。

名物を作ってボリュームが多すぎると注文点数が減って単価減になるので、そこは開発時の注意ポイントでした。

■その認知に適した販促は何なのか?

コンセプトも決まって商品も決まった。ここで改めてしっかり販促な訳です。

今までの販促を見ていると、基本はポスティングでしたが、「今月のフェアメニュー」が主たるもの。

その為、それを一旦停止。上記のコンセプト型にして、ポスティングもオンラインも全て統一。

ただ悪いイメージは残っているので、「はいはい、魅せ方だけでしょ」となりアクションがないと意味なしに。

その為、ここで強販促は実施。過剰在庫の中で粗利率が良いものを「単品半額」という形で実施。

これの反響率が良かったため、集客の底上げできたのは大きかったです。

■その認知に適した店作りは何なのか?

あともう一つ気をつけたのが──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年7月22日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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