2025年1月5日スタート予定のNHK大河ドラマ第64作『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~(つたじゅうえいがのゆめばなし)』。『TSUTAYA』の名前の由来として知られ、あの写楽を育てた浮世絵の名版元・蔦屋重三郎の生涯を描く意欲作ですが、主演に抜擢された若手俳優の横浜流星(28)にTV関係者から不安の声があがっているようです。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。
視聴率ワースト更新も?横浜流星主演の『べらぼう』に広がる不安
『デイリー新潮』が来年度の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』にエール!?を送っています。
“大河「べらぼう」に大抜擢の横浜流星が不安視される理由「生真面目で批判に慣れていない」”という記事タイトルは、放送が始まる前から酷評しているのか、いい役者と褒めているのか…どっちなんでしょうね。
私なりに記事を要約させていただいた感想は“横浜の印象が弱過ぎて、『べらぼう~』は視聴率が期待できない”でしたが、皆さんはどう思われますか?
民放のドラマ制作関係者に聞いてみるとー「『べらぼう』は、2019年の『いだてん~東京オリムピック噺~』と同じか、それ以下のワースト更新もあり得るのでは…」と肩をすぼめてみせました。
脚本家・宮藤官九郎が「NHKさんの制約が多過ぎて…」と不満タラタラだった大河です。
ちなみに『いだてん~』の平均視聴率は8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、今のところワーストNo.1という、ありがたくない冠を授けられたままです。
横浜流星は“爆死役者”が業界内の共通認識
『べらぼう~』の危機感は、主演が決まった頃から、実はテレビドラマ関係者や芸能記者たちに囁かれていました。
中には『いだてん~』をも大きく下回ると予想をする輩も…。
残念ながら横浜は、業界内では“数字(視聴率)を持っていない”という認識の役者です。
例えば昨年4月に公開された『ヴィレッジ』は、名プロデューサー・河村光康氏の遺作となってしまったのにもかかわらず、観客動員数は10万人に届かず、最終興行収入も約1.3憶円で、完全なる赤字になってしまいました。
また、横浜がボクサーという役作りがきっかけで、プロテストに合格するほどヌマってしまったという、8月25日に公開された、佐藤浩市とW主演の『春に散る』も、観客動員数は約18.9万人、最終興収は約2.5億円と、製作サイドが肩を落とす結果となっています。
公開から3~4週目に、私も劇場を探ってみたりしたのですが、上映される場所に向かう観客は、本当に寂しいかぎりだったのを憶えています。
NHKサイドの「若者狙い」がスベっている側面も
大河ドラマのいちばんの視聴者層といえば、やはり子供の頃から、日曜夜8時にはテレビの前で家族揃って食卓を囲んできた、今の高齢者層だと思いますが、はっきり言って私の周りの先輩方には、横浜流星という役者の存在を知らない人も少なくありませんでした。
記事では、“近年、若者のテレビ離れを食い止めるために、NHKは若年層向けのキャスティングに力を入れています”と書いてありました。
これは朝の連続テレビ小説にも言えることでしょう。
『おむすび』の橋本環奈、来年前期の『あんぱん』では今田美桜、北村匠海…確かに若年層向けのキャスティングではありますが、ただそれが視聴者の掘り起こしに繋がっているのかというと…首を傾げてしまいます。
『仮面ライダーフォーゼ』で役者デビューしてから約12年、横浜が大河ドラマの主演として、数字が獲れる役者になれるのか…期待したい気持ちはやまやまなのですが…。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」
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image by: 横浜流星 | スターダストプロモーション