トランプ“再選”前の駆け込みか?いま米国で「中国からの不法移民」が急増しているー英エコノミスト誌

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大統領選まであと1ヶ月を切った米国ですが、不法移民に対して厳しい対応を取ると言われているドナルド・トランプ候補が“再選”することを想定し、駆け込みで米国国境を目指している人たちが増えているようです。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、英誌エコノミストの記事を引きながら、とくに急増していると言われる「中国からの不法移民」について解説しています。

米国で急増する「中国からの不法移民」

世界中から米国国境を目指して人が集まってきています。

もしもトランプが再選されれば国境警備は各段に厳しくなるでしょうから、それまでに入ってしまえという人が多いのです。

中でも中国人が増えているという英誌エコノミスト10月8日の記事です。

記事

「中国からアメリカへの脱出方法」

~私たちは中国の移民と共に、アメリカの国境への危険な旅を追う~

彼らはそれぞれ異なる理由でやってくる。

経済的な機会を求める者もいれば、習近平の統治に幻滅した者もいる。

何万人もの中国人が南米へと向かっている。それはアメリカへの危険な旅の最初のステップである。

このルートは非常に人気があり、「走線」という中国語のニックネームが付けられている。

過去2年間、中国からの(不法)移民は、アメリカ南部の国境を越える最も急増しているグループとなっている。

2023年には37,000人以上がアメリカ国境警備隊に取り押さえられている。

彼らはアメリカの破綻した移民システムを利用しようとする手引書に従ってきた。

解説

米国への不法移民が増えている理由としては、手引書がありそのルートが確立されているからです。

アメリカ大陸の最初の立ち寄り先は、かつてビザなしで入国できたエクアドルです。そしてコロンビアへと移動します。

引き続き記事を見ましょう。 

記事

中国からの不法移民は優遇されることが多い。

彼らは「VIPパッケージ」を購入する余裕があるため、ジャングルでの滞在期間を短縮できるのだ。

コロンビアのネコクリでは、移民や密輸業者たちが3つのオプションについて説明してくれた。

最も安い$300のパッケージは全行程を徒歩で行い、少なくとも1週間かかる。$

700のパッケージは、徒歩2日とボート2日で移動し、$1,500のパッケージは馬で1日だけの旅程だ。

密輸業者は不法移民の写真を各ステーションで撮影し、彼らが安全に移動していることをWeChatに投稿する。

私たちが出会ったほとんどの中国人移民は$700のパッケージを選んでいた。

解説

記事は、この後、中国人がメキシコをどう通過するか、そして米国にどう不法入国して難民申請するかと解説が続きます。

もちろん、こういったルートが確立されているのは中国人だけではありません。

各国からの侵入ルートと支援組織があり、それはSNSで拡散されています。

中国からの不法移民は特に注目されているだけです。

事実上、米国南部国境は崩壊しています。

カマラ・ハリスは副大統領として国境担当でした。しかし今年の大統領選が近くなるまで放置してきました。

崩壊した米国国境を立て直すには、米国国境を目指す不法移民へ「米国国境はもう閉じられた」という強力なメッセージを出す必要があります。

「カマラ・ハリスでは、それはできない」

それがこの大統領選でトランプを支持するサイレント・マジョリティーが考えていることなのです。

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(『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』2024年10月13日号より。この続きをお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録ください)

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大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

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【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

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