杉田水脈氏「終了」のお知らせ。参院選に鞍替え宣言も“裏金ペナルティ”比例出馬不能で国会から姿を消すお騒がせ議員の末路

 

Xでアンチに喧嘩を売りつつ参院への鞍替えに言及した杉田氏

それでも「比例復活」がなくなれば有権者の民意がダイレクトに反映されますから、石破首相の「退路を断って有権者の審判に当落を委ねる」との説明には一定の説得力がありました。しかし、これに当てはまらない議員が3人いたのです。杉田水脈、上杉謙太郎、尾身朝子の3氏です。この3人は小選挙区と比例の重複ではなく、比例だけに出馬する予定だった「比例単独」の候補でした。

石破首相は「比例重複を認めない」としましたが、この3人は重複はしていません。しかし、このまま比例での出馬を認めてしまうと、有権者の意思に関係なく、自民党が得た政党としての得票で自動的に当選してしまい、この3人だけが何のペナルティーも受けていないことになってしまうのです。

しかし石破首相は、この3人の対応だけを先送りしたのです。この3人は「比例単独」の候補として、それぞの地元の自民党県連から公認申請が出されていました。ですから、本来であれば公認か非公認かを判断し、他の裏金議員と同日に発表しなくてはなりませんでした。しかし、他の裏金議員のように公認してしまうと、その瞬間に当選が決まってしまうという特殊な例だったため、判断を3日間ほど先送りしたのです。

すると3日後、これまた森山幹事長が驚くべき発表をしたのです。それは「3名とも自ら出馬を辞退した」というもの。自分から率先して県連に公認申請を依頼していた3人が3人とも、自分から出馬を辞退することなどありえません。それなのに、森山幹事長は11日、次のように述べたのです。

「3名とも自らご辞退をされて、反省の態度を示されました。今後も政治活動を続けていただきたいと思いますし、1日も早く国民の皆さんの信頼を取り戻せるように頑張っていただきたい」

これが3人の自発的な意思ではなく、森山幹事長の命令に従ったということは一目瞭然でしょう。その証拠に、出馬を辞退したとされる上杉謙太郎氏は、この2日後の13日、公示日の2日前というギリギリのタイミングで、福島3区に無所属で立候補すると表明したのです。

ザックリ説明すると、上杉謙太郎氏は「10増10減」による区割り変更で旧選挙区が分割されたため、今回は比例東北ブロックに単独で立候補する予定でした。それが森山幹事長の判断で潰されたため、無所属での出馬に切り替えたのです。これのどこが「反省して自ら辞退した」なのでしようか?その上、自民党福島県連は無所属でも上杉謙太郎氏を全面支援すると表明しましたので、当選の確率は公認候補とさほど変わらないと思います。

一方、杉田水脈氏は、ツイッター(現・X)でアンチに向かって「あなた方がいくら騒ごうが私にはなんの影響もありません!」などと喧嘩を売りつつ「参院への鞍替え」に言及しました。これもどうせ森山幹事長の差し金だと思いますが、今回の衆院選を引かせるために代替案として来年7月の参院選での「比例単独」を提案したのでしょう。杉田水脈氏は12日、地元の山口で記者会見し、「来夏の参院選比例代表に挑戦し、信を問う」と述べました。

衆院選の比例は「自民党」というように、有権者は政党名を記入するだけで、各党は得票数に応じて名簿の順位の上位から当選が決まって行きますが、参院選の比例は政党名でも候補者名でも良いのです。そして、候補者名の票はすべてその候補者に入ります。杉田水脈氏が「信を問う」と言っているのは、参院選の比例で「杉田水脈」と記入された得票で当選するという予告なのです。

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