普段の食事で「がん予防」は可能なのか?糖尿病専門医が説く「糖質制限食」の意義とは

 

糖質制限食の意義

糖化ストレスや酸化ストレスの蓄積により慢性炎症を生じます。

慢性炎症とは、一過性に治まるはずの炎症反応が完全に治まり切らずに弱い状態でだらだらと長引き、炎症反応にブレーキをかける機能も十分に効かなくなってしまう状態ですが、症状が軽いため見つかりにくいのです。

そして、その慢性炎症の延長上にその延長上に老化やがんを始めとして、様々な生活習慣病(糖尿病、動脈硬化、高血圧、パーキンソン病、アルツハイマー病など)の発症があります。

糖質を摂取すると血糖値が上昇し、血糖値が高いほどAGEsがたくさん蓄積していき糖化ストレスとなっていきます。

すなわち、三大栄養素のうち、糖化ストレスを生じるのは糖質だけであり、脂質・タンパク質では生じません。

糖質制限食を実践すれば、糖化ストレスを大幅に減らすことができるので老化やがんや慢性炎症を予防することが可能となります。

また、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』『インスリン過剰分泌』は活性酸素を発生させて、酸化ストレスの元となります。

糖質制限食なら、食後高血糖、血糖変動幅増大、インスリン過剰分泌を防ぐことが可能です。

このように、糖質制限食なら、糖化ストレスも酸化ストレスも最小限ですみますので、がん、老化、生活習慣病を予防できる可能性が高いのです。

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(財)高雄病院および(社)日本糖質制限医療推進協会 理事長。内科医。漢方医。京都大学医学部卒、同大胸部疾患研究所等を経て、1978年より医局長として高雄病院勤務。2000年理事長就任。高雄病院での豊富な症例をもとに、糖尿病治療、メタボ対策としての糖質制限食療法の体系を確立。自らも二型糖尿病であるために実践し、薬に頼らない進行防止、合併症予防に成功している。

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