不確実性に身を委ねるのがギャンブル
もしFX(外国為替証拠金取引)ならば、FXの口座を提供している上場企業の株式を買う。日本でいえば、トレイダーズホールディングス【8704】、GMOインターネットグループ【9449】、SBIホールディングス【8473】、auカブコム証券【8703】、マネックスグループ【8698】、松井証券【8628】など、いろいろある。FXでは彼らが胴元だ。
海外では、ギャンブルを扱っている上場企業もあって、ラスベガス・サンズ【LVS】、MGMリゾーツ・インターナショナル【MGM】、ウィン・リゾーツ【WYNN】、ペン・ナショナル・ゲーミング【PENN】などがある。
私自身はこういう企業に個別投資するつもりはないが、ギャンブルで金をはたくのなら、胴元ともいえる企業の株式を保有するほうを選ぶ。
投資はギャンブルとはまったく異なるものだ。投資家は企業業績や経済指標を分析し、社会の成長やニーズの変化を見据えて資金を投じる。市場が拡大を続ける限り、そこから生まれる利益はプラスサムゲームとして還元される。
投資先が優良企業であれば、長期的な期待値がプラスとなる可能性が高い。言い換えれば、価値創造のプロセスに参加しながら資産を増やす行為が投資であり、勝敗を一点に賭けるかのような不確実性に身を委ねるのがギャンブルである。
投資とギャンブルが大きく違うのは、時間軸かもしれない。
ギャンブルは短期決戦で、一瞬の勝敗に運が左右されやすい。一方、投資は株式や債券などへの分散投資で長期的成長を狙うため、運よりも知識と分析が鍵となる。
こうした差異を理解せずに両者を混同すると、気軽な稼ぎ方を期待して破滅のリスクを抱え込むことになる。スリルと興奮は資産形成に馴染まない。FXや競馬で身を滅ぼした今村由香理は、このあたりを刑務所の中で勉強しておくべきだろう。
ただ、金融犯罪歴がある場合は証券口座が作れない可能性があるので、彼女が出所したとしても株式投資も何もできないのかもしれない。前科があっても公営ギャンブルはできるが、そこに足を踏み入れたらまた同じことを繰り返す。
今村由香理は筋金入りのギャンブル依存症に見える。おそらく十数年くらいの実刑判決となるはずだが、出所してギャンブル依存症は治っているのだろうか。








