3.大型化から小型化へ
「侘び寂びライフスタイル」について考えてみたい。「侘び寂びライフスタイル」は、日本の美意識や哲学を反映した生活様式であり、特に不完全さや一時性の美を重視する。この概念は、物事の本質を見つめ、シンプルでありながら深い意味を持つ生活を追求することにある。
米国文化に対極にあるのが「侘び寂び」であり、行き詰った米国文化を革新するには有効かもしれない。
例えば、アメ車と日本車では目指す方向が異なる。アメ車は、大きさや豪華さを目指したが、日本車は、小型でシンプル、燃費の良さや乗り心地を追求した。
住宅でも、BOXABL社の「Casita(カシータ)」というプレハブ極小住宅が注目を集めている。「住宅を折り畳むこと」と「配送しやすいサイズ」と「工場での大量生産」で、作業量と運送という二つの課題を解決した。これは住宅に対する価値観の転換である。
共通するのは、大型化から小型化への流れだ。
4.新しいものより古いもの
新しいものより古いものに価値を感じることも。「侘び寂び」である。
日本ではリノベーションが人気を集めている。特に、歴史ある古民家のリノベーション住宅は人気だ。あるいは、古民家の古材をインテリアに活用することも多い。
古民家や古材の魅力は、「不完全さの美」の魅力でもある。自然環境の中で曲がった樹の形状のまま梁に使うことで、自然や歴史を感じることが出来る。
これは、骨董品の魅力にもつながっている。
例えば、プレハブ極小住宅のインテリアに、古材やリサイクル材を使ったり、骨董品を配置することで、侘び寂びを表現することが出来る。
あるいは、反対に古民家の中に、最新鋭の設備を完備した小さな部屋を埋め込むのも良いだろう
日本のストリートファッションでも、古着が重要な位置を占めている。最新の雑貨と古着をセンス良く組み合わせたり、最新のコレクションと古着を組み合わせることで、個性を表現するのだ。
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