年下から年上まで、部下が一気に増えてしまい、どうやってまとめていいかわからない…。世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんは、今回のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に送られてきた、そんな読者からの相談に答えています。赤羽さんはどんな回答をしているのでしょうか?
部下が一気に15人に増えました。年上の部下も、経験の長い部下もできて、てんでばらばらです。どうやってチームをまとめていけばいいでしょうか?
Question
3社目で、営業チームリーダーをしています。部署統合などで部下が一気に15人に増えました。私はまだ35歳なので、40歳以上のどんよりした部下もいますし、この会社での経験が私よりずっと長い年下の部下もいます。結構自分勝手な部下が多く、今後が思いやられます。どうやってチームをまとめていけばいいのでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。部下が一気に増えたとのこと、おめでとうございます。結果を出しておられ、上司にも高く評価されているために部下が増えたのだろうと思います。
上から見ると、部下をきちんとマネジメントして結果を出せる人材は大変重要です。頼りになります。
そういう人材にはどんどん部下を増やして、売上を上げてほしいと思うものです。
ご自身は大変なことになった、面倒くさいと思われたかもしれませんが、ビジネスパーソンとしては、大変喜ばしいことです。それをまずご理解ください。
さて、年上の部下、経験の長い年下の部下に関してですが、彼らが気分がいいはずがありません。なので、「敵地に舞い降りた戦士」というのが今の状況です。ただ、この戦士と違うところは、戦って敵を殺していくのではなく、アクティブリスニングで信頼され、味方になってもらうところです。
皆、最初から悪意があるわけではありません。結果を出したいし、それを認めてほしいと思っています。どんなに嫌な言い方をしてくる人も、また頭がおかしいのではないかと思える人も、実際は結果を出したいし、認めてほしいと思っていて、それがかなえられないので、拗ねている、と考えていただいてあまり間違いはありません。
前の上司にひどい目にあったとか、会社の処遇でこれまでひどい目にあったということはあるでしょう。それでも、本当に嫌なら会社を辞めているはずで、辞めたくはないが不満がある、ということだと思います。
チームを動かすには、ビジョン提示・合意 → 達成方針提示・合意 → アクション提示・合意 → タスク提示・合意 → 週次のKPI進捗確認会議での問題把握・解決 → 普段からのアクティブリスニングというステップが必要です
そのように進めながら、一人30分ずつ、1on1で全部話を聞いてください。おかしいと思っても、腹が立っても、失礼なことがあっても、愚痴ばかりでどよんとしても、泰然として全部聞きます。15人聞き終わる頃には、「今度の上司は若いのに肝がすわっている。話を全部聞いてくれる」という評判が広がり、皆の態度が少しずつ変化してくるはずです。
楽しみにしていてください。
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