すでに世界は大混乱。“世界のジャイアン”ことトランプ大統領のトンデモ発言を鵜呑みにする残念な人々

 

トランプ支持者たちの前に投げ込まれた「特大のエサ」

トランプの垂れ流すデマというエサに、次々と飛びつく「お腹を空かせた魚」のようなトランプ支持者たちですが、そんな彼らの前に、さっそく特大のエサが投げ込まれました。トランプ信奉者の1人である共和党の下院議員、ティム・バーチェットが、トランプの就任式の2日後の1月22日、右派系テレビ「ワン・アメリカ・ニュース」の番組に出演し、こんなことを述べたのです。

ある海軍提督から聞いたのだが、サッカースタジアムほどの大きさの何かが海中を時速数百マイルという高速で移動していることが確認され、文書化されたという。私は異星人の宇宙船だと思っている。彼らは地球の海底に基地を持っているのだ。神が造りたもうた偉大なる宇宙の大きさを考えれば、どんなことが起こっても不思議ではない。

しかし、私は彼らから危害を加えられる心配などしていない。彼らにそんな能力があったとしたら、われわれ人類はとっくの昔にバーベキューにされているだろう。

もはや『月刊ムー』や『東スポ』の世界ですが、ここで「バーベキュー」というワードを折り込むとこなどは『週刊文春』のフレーバーまで醸し出しています。しかし、ティム・バーチェットは『東スポ』のようにネタでやっているわけではなく、至って真剣なのです。テネシー州選出のティム・バーチェットは、これまでずっと「政府はUFOに関する情報を隠蔽している」と批判し続けて来た議員であり、UFOを含む「UAP(未確認空中現象)」に関する公聴会も開催して来ました。

2023年7月に開催された米下院のUFO公聴会では「フットボール場ほどの大きさの赤く四角いUFO」の目撃証言なども出ているので、今回の「サッカースタジアムほどの大きさ」という発言を知って、あたしは「アメリカ人らしいな~」と思いました。でも、今回は「海中」ですから、これまでの「UFOと言えば空中」という大前提を覆したところが斬新です。ちなみにあたしは「空も飛べるし海中もイケるならガメラみたいじゃん」と思ってしまいました(笑)。

で、極めて真剣にUFO問題に取り組んでいるティム・バーチェットですが、去年の大統領選挙では「トランプ氏が大統領になれば、これまで政府が隠蔽して来たUFOに関する情報をすべて開示してくれる」と述べて、トランプを応援していました。今回、トランプの就任式の2日後に、右派系テレビの番組で発言したのは、当然、トランプ支持者に向けてのアピールであり、トランプへの「早く情報開示してね♪」というメッセージだったと思います。

トランプの垂れ流す数々のデマを鵜呑みにし、科学的な反論など一切受け付けないトランプ支持者の皆さんが、この「サッカースタジアム大の海中UFO」や「宇宙人の海底基地」という特大のエサに食いつき、大騒ぎを始めるのも時間の問題かもしれません。しかし、2週間が経った今も特に騒ぎが起こっていないのは、まだトランプ自身がこの問題に言及していないからです。

トランプ支持者にとって「絶対」の存在である教祖トランプの口から「サッカースタジアム大の海中UFO」や「宇宙人の海底基地」という言葉が発せられた時、それは神の言葉となり、全米の半分の人たちが真実だと思い込むのです。

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