KDDIがネットワーク通信品質で“世界1位”も分析会社Opensignalに「疑問の声」が噴出

 

また調査の対象となるスマートフォンはAndroidがほとんどだとされている。iPhoneであれば、4キャリアで公正性は保たれるが、Androidばかりだと、らくらくスマートフォンやエントリーモデルの比率が高いと、やはり通信速度が出にくいということになりがちだ。

結果として、どんなにネットワークを強化しても、Opensignalでいい成績が獲れないというわけだ。

一方で、Opensignalがもてはやされることで、キャリアの中には「Opensignalの調査でいい結果が出やすくなるネットワークチューニング」をするところもある。もはや、過去問を徹底的に解いて受験に臨むような状況になっている。

一度、Opensignalの担当者に「Opensignalの調査方法に合わせた対策を打っているキャリアがあるようだが、それでいいのか」と質問したことがあったが、「結果として、ユーザー体験が向上するのは素晴らしいことだ」との回答であった。

KDDIは9.4万局の5G基地局があるなか、そのうち3.9万局がSub6であり、すべて5G SAでの運用となっている。Sub6も2ブロック、かなり近い場所にあるため、通信速度の向上につなげやすい。周波数帯的にはしばらくKDDIの天下が続きそうなだけに、他キャリアがOpensignalとの距離をどうしていくのか、見守っておくとよさそうだ。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: T. Schneider / Shutterstock.com

石川 温この著者の記事一覧

日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 石川温の「スマホ業界新聞」 』

【著者】 石川 温 【月額】 初月無料!月額550円(税込) 【発行周期】 毎月 第1土曜日・第2土曜日・第3土曜日・第4土曜日(年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • KDDIがネットワーク通信品質で“世界1位”も分析会社Opensignalに「疑問の声」が噴出
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け