また調査の対象となるスマートフォンはAndroidがほとんどだとされている。iPhoneであれば、4キャリアで公正性は保たれるが、Androidばかりだと、らくらくスマートフォンやエントリーモデルの比率が高いと、やはり通信速度が出にくいということになりがちだ。
結果として、どんなにネットワークを強化しても、Opensignalでいい成績が獲れないというわけだ。
一方で、Opensignalがもてはやされることで、キャリアの中には「Opensignalの調査でいい結果が出やすくなるネットワークチューニング」をするところもある。もはや、過去問を徹底的に解いて受験に臨むような状況になっている。
一度、Opensignalの担当者に「Opensignalの調査方法に合わせた対策を打っているキャリアがあるようだが、それでいいのか」と質問したことがあったが、「結果として、ユーザー体験が向上するのは素晴らしいことだ」との回答であった。
KDDIは9.4万局の5G基地局があるなか、そのうち3.9万局がSub6であり、すべて5G SAでの運用となっている。Sub6も2ブロック、かなり近い場所にあるため、通信速度の向上につなげやすい。周波数帯的にはしばらくKDDIの天下が続きそうなだけに、他キャリアがOpensignalとの距離をどうしていくのか、見守っておくとよさそうだ。
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