中国で過去最高の“大炎上”。なぜ、BYDはオーナーからここまで「苦情」が殺到したのか?

 

予想を上回る苦情

これに対して、間違いなく従来オーナーからの苦情が殺到する、とその時点で予測していたが、その通りになった。

ただし、その際も、いかに苦情が殺到しようが、販売台数に影響もない以上、BYDは従来オーナー苦情対策の優れたスキームを有している可能性も指摘していた。

しかし、今回の苦情ボリュームは事前予想をはるかに上回る規模。

全中国の月間苦情件数が通常は1~1.5万件なのに、2月はBYD王朝・海洋だけで2.2万件に達した、その凄まじさからよく分かるだろう。

同じ価格の車を買ったのに、時期がずれただけで最新のADASの有無につながるのだから、従来オーナーはたまったものではない。

値下げの苦情は多い

価格競争が激しい中国では、BYDに限らず、どんどん引き下げられる価格に対して、従来オーナーからの苦情が集まりやすい。

今回BYDのインパクトがすごすぎて目立たないものの、長安の深藍(DEEPAL)も3車種が苦情件数トップ30以内にランクインしているが、いずれも価格引き下げが理由となっている。

いわば、BYDも他社と同様のことをやっているのだが、販売台数の多さによる規模の効果で、それを精一杯大規模に行うことで、類を見ない大炎上をしているというのが実態。

積極的に市場破壊

自動車の価格破壊はもはや中国において災害級のレベルに達している。

それがどんどん海外に輸出され、中国からデフレがあふれ出ている状態。

しかし中国勢は海外において、中国国内よりは定価で販売(それでもほかのメーカーと比べ段違いに格安)、利益を上げている、という構図。

「天神之眼」の華々しさばかり強調されるが、もう自動車販売は利益が出ない、というのが定着している中国において、今回のBYDのやりようは自ら市場を破壊している行為に思える。

BYD自身が中国国内の収益源としての新規事業ヒューマノイドロボットを構想していることが明らかになっているが、すでに自業自得感が漂っている。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/mpL_hkM-T0Jt_bewOAZ6NA

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