またアルツハイマー病に関して、もう一つ「AGEs」の問題があります。
脳内が高血糖の状態になるとAGEsができやすくなります。
その影響を受けて脳内のミクログリア(中枢の免疫担当細胞)が活性化され、炎症性サイトカインのTNF-α、IL-1β、IFNγが作られます。
これらのサイトカインのため、脳の細胞はインスリン抵抗性になり、ブドウ糖をエネルギー源として細胞内に取り込みにくくなります。
ブドウ糖を脳細胞が上手く利用出来ないために、脳内が糖尿病になってしまうのです。
アルツハイマー病は脳の糖尿病ということができます。
つまり、アルツハイマー病を予防するには、糖尿病予防同様、血糖値が上がらないようにすることがとても大切なのです。
糖質制限食を実践すれば、血糖値の上昇は少ないのでインスリンの分泌も最小限で済みます。
その分、インスリン分解酵素の消費も最小限ですむので、脳内のアミロイドβ分解においても余力がたっぷりありますので、アルツハイマー病の予防になります。
また糖質制限食実践なら、脳内の「AGEs」蓄積も最小限ですむので、脳細胞のインスリン抵抗性もなくなり、脳内が糖尿病になることも予防できます。
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