アルツハイマー病は糖質制限食で予防できるって本当?現役医師が詳しく解説

 

またアルツハイマー病に関して、もう一つ「AGEs」の問題があります。

脳内が高血糖の状態になるとAGEsができやすくなります。

その影響を受けて脳内のミクログリア(中枢の免疫担当細胞)が活性化され、炎症性サイトカインのTNF-α、IL-1β、IFNγが作られます。

これらのサイトカインのため、脳の細胞はインスリン抵抗性になり、ブドウ糖をエネルギー源として細胞内に取り込みにくくなります。

ブドウ糖を脳細胞が上手く利用出来ないために、脳内が糖尿病になってしまうのです。

アルツハイマー病は脳の糖尿病ということができます。

つまり、アルツハイマー病を予防するには、糖尿病予防同様、血糖値が上がらないようにすることがとても大切なのです。

糖質制限食を実践すれば、血糖値の上昇は少ないのでインスリンの分泌も最小限で済みます。

その分、インスリン分解酵素の消費も最小限ですむので、脳内のアミロイドβ分解においても余力がたっぷりありますので、アルツハイマー病の予防になります。

また糖質制限食実践なら、脳内の「AGEs」蓄積も最小限ですむので、脳細胞のインスリン抵抗性もなくなり、脳内が糖尿病になることも予防できます。

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(財)高雄病院および(社)日本糖質制限医療推進協会 理事長。内科医。漢方医。京都大学医学部卒、同大胸部疾患研究所等を経て、1978年より医局長として高雄病院勤務。2000年理事長就任。高雄病院での豊富な症例をもとに、糖尿病治療、メタボ対策としての糖質制限食療法の体系を確立。自らも二型糖尿病であるために実践し、薬に頼らない進行防止、合併症予防に成功している。

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