都内や大阪で接続される「ニセ基地局」に注意。謎の中国語SMSが届いたらどうすべきか?

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東京都内や大阪市内で「偽の基地局」に接続する事態が頻発し話題となっています。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは、ユーザーを守るためのセキュリティアップデートが急がれると語ります。

都内に出没する「偽携帯電話基地局」に村上総務相も「関係機関と対応」—-セキュリティアップデートで「2G接続不可」モードの実装を

いま、東京都内や大阪市内などで「偽の携帯電話基地局」が話題となっている。電波やくざさんがSNS上で指摘したことで、話題が拡散。ついに村上誠一郎総務大臣が会見で「SNSで話題になっていることは聞いている。都内などで混信事案が発生していることは把握し、関係機関と連携して対応に当たっている」と言及。

各キャリアも「状況を把握しており、対応を進めている」としている。

状況としては、偽の基地局に接続するとフィッシング目的と思われるショートメッセージが届くというものだ。実際、自分のもとにも、発信者番号のない中国語で書かれたショートメッセージが先日、届いた。

中国語のメッセージということで、繁華街にいる訪日外国人を狙っているという話もある。偽の基地局からはGSMの電波が出ているようで、まさに技適警察の出番と言えるだろう。
キャリアが使っている電波に影響を与え、国民の安全を脅かす可能性が十分にあるだけに、徹底的に取り締まる必要がある。

一方で、ユーザーとしては、怪しいショートメッセージのリンクは踏まないというのが最大の防御策だろう。

その点、Galaxyの「One UI 7」においては、すでに「2Gを許可する」というモードが存在し、2Gにつながないような設定が可能となっている。

ただ、One UI7となると、対象となるユーザーが限られてしまう。

キャリアやメーカーとしては、ユーザーを守るためにも、日本国内ではGSMの電波につながないようなセキュリティアップデートを提供してもいいのではないか。

また、昨今、AndroidもiOSも「オンデバイスAI」推しであるのなら、こうしたフィッシング目的のショートメッセージからユーザーを守るような取り組みも強化してほしい。

シャープ・AQUOSでは、AIによる迷惑電話対策機能が導入されている。日本ならではの迷惑電話の手法が存在しており、なかなか海外のメーカーがきめ細かく対応するには限界がある。

日本のユーザーが安心して使えるという点において、日本メーカーのスマホがもっと選ばれるべきだし、さらにAIのチカラによって、安心感が増すような取り組みが求められる。

今回の偽携帯電話基地局はまさに総務省、キャリア、メーカーがタッグを組んで、国民を守っていく一大事のような気がしてならないのだ。

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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