玉木雄一郎氏「備蓄米は動物のエサ」発言の「何が」有権者を怒らせたのか?5つの論点。「玉木、コメで遊ぶな」生理的嫌悪感も

2025.05.30
by 東山ドレミ
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参院選を前に、国民民主党・玉木雄一郎代表の“オワコン化”が加速している。小泉進次郎農水大臣の“5キロ2000円”備蓄米を「家畜のエサ」「動物のエサ」とコキ下ろした玉木氏が、世論から痛烈なしっぺ返しをくらった格好だ。

玉木雄一郎氏、備蓄米は「エサ」発言で完全終了!?

国民民主党の玉木雄一郎代表(56)が小泉進次郎農水大臣(44)に投げつけた“暴言”がネットで大炎上。国民生活を守る政治家としての資質を疑問視する声が相次いでいる。

玉木氏は28日の衆院農林水産委員会で、小泉大臣が音頭を取って随意契約で放出され、5キロ2000円前後で店頭に並ぶことになった2021年産の備蓄米(古古古米)について、「家畜のエサ」「あと1年経ったら動物のエサになるようなもの」などと批判。

だが、多くの国民はこの発言を、小泉氏への攻撃ではなく自分への侮辱と受け止めたようだ。ネットメディア編集デスクが説明する。

「自分や家族が口にするであろうお米を“エサ”呼ばわりされたら、誰だって気分が悪いですからね。何年産であろうが、多少食味が落ちようが、手頃な価格でお米を買いたいという昨今の消費者ニーズは切実です。5年を経過した備蓄米が飼料用に転用されるというのはウソではありませんが、途上国への援助米にも回されています。当然、品質が劣化しないよう低温倉庫で保管されているお米なわけで、『あと1年経ったら動物のエサになるようなもの』という批判はイチャモンに近い。玉木氏はSNSや掲示板などで総スカン状態です。

特に、YouTubeやTikTokなど動画サイトで“玉木批判”が流行りはじめているのは、これまでに見られなかった現象ではないでしょうか。昨年11月の衆院選ではネットを味方につけて躍進したとされる国民民主党ですが、今回の『動物のエサ』発言ではかなりの批判を浴びています。一部の“玉木信者”は擁護の論陣を張っていますが、それがさらに炎上を加速させるという悪循環に入ってしまったように見えます」(ネットメディア編集デスク)

たしかに玉木氏は、国会議員としての品性に欠ける下劣な発言をしたのだろう。筆者も個人的に“すごく嫌な気分”になった。その不快の度合いは、過去の小泉氏のレジ袋やコオロギ食以上だ。

ただ、玉木発言の具体的に「何が」人々の逆鱗に触れたのか、言語化するのは意外に難しかったりする。今回はその“怒りの正体”を編集デスク氏とともに整理してみたい。

玉木氏の問題点(1)ヘラヘラしている

玉木氏の何が国民を怒らせたのか?まず注目すべきは、小泉氏と対峙したさいの玉木氏の「ニヤけた顔」だという。

「コメ価格が1年前の2倍以上に値上がりし、店頭で悲鳴があがっているのは周知のとおり。備蓄米放出の判断が遅かったうえに、いくら放出しても流通ルートのどこかで“目詰まり”を起こし消費者には届かない――というのはまさに緊急事態です。

小泉氏が進める備蓄米の随意契約や『5キロ2000円』という目標は、そんなラチのあかない状況を一時的ではあれ打破するもの。むろん参院選前の“人気取り”の側面が強いのでしょうが、多くの国民はそんなことは百も承知で事態の推移を見守っているところでした。

そのため、『なぜ今の状況で玉木氏だけがこんなにもニヤニヤ、ヘラヘラしていられるのか?納得がいかない』という批判が多く目に付きます。『女性を口説くときだけキメ顔をされてもね…』といった指摘も少なくありません」(ネットメディア編集デスク)

SNSで拡散されている画像の「憤慨する小泉氏vsニヤけた玉木氏」という構図はあまりに好対照だ。“切り取り”と反論したところで、こんな画像が出回ってしまっては玉木氏に勝ち目はない。有権者は理屈ではなく印象で物事を判断する。玉木氏はそのことを熟知していたはずなのだが…。

玉木氏の問題点(2)謝ることができない

さらに玉木氏が、自らの失言について素直に謝罪することができない点も、人々の怒りの火に油を注いでいるという。

「玉木氏の配慮を欠いた発言に対しては、ネット民だけでなく公明党の斉藤鉄夫代表や立憲民主党の野田代表など与野党からも批判の声があがっています。ところが、玉木氏には自分の非を認める気はサラサラないようで、SNSで反論したり、『少し違う印象で受け取った人がいた』とすっとぼけたりしています。舌禍で更迭された江藤前農水相と同じ轍を踏むわけにはいかない、という判断なのかもしれませんが、実はこれは一般的な“ネット炎上対策”の真逆にあたる、非常にまずい対応です。

国民から見れば、ニヤついた顔をした嫌味な男が、周囲をバカにしながら屁理屈をこねて言い訳しているようにしか見えませんからね。今回の失言では国民民主党の支持者からすら『ごめんなさいもできないのか』『さすがに愛想が尽きた』など呆れ声が聞こえてくるほか、『グラドルとの不倫がバレたときは嫁に謝ってたくせに』といったツッコミも散見される状況です」(ネットメディア編集デスク)

YouTubeにあれほど大量にいたはずの“玉木応援団”が減少していることとも関係しているのだろうか?玉木氏は今さら引っ込みがつかない状況に追い込まれているようだ。

玉木氏の問題点(3)コロコロと主張が変わる

さらに、過去の玉木氏の「備蓄米に関する発言」も物議を醸しているという。

「実は玉木氏は2021年頃、備蓄米を『こども食堂』などに無償交付する年間上限量を撤廃させることに成功したとして、自らの政策提案が実現したとネット上で自慢していたことがあるんですよ。この過去が掘り返されてしまい、『じゃあ、おまえは“動物のエサ”を低所得者の子供たちに食べさせていたのか?』など批判を浴びています。

これに関しては『小泉氏の備蓄米は古古古米だが、玉木氏の備蓄米は古古米や古米だった』という擁護もあるのですが、説得力に欠けます。なぜなら本来、お米の鮮度は『古古米は食べ物だが古古古米は動物のエサである』などと明確に線引きできるものではないからです。むしろ逆に、玉木氏は備蓄米に関する豊富な知見を持っていながら、小泉氏を貶めたい一心で、古古古米を意図的に『あと1年で動物のエサになる』米と表現したことが浮き彫りになってしまいました」(ネットメディア編集デスク)

要するに「自分の手柄になる備蓄米」は自画自賛するが、「進次郎の備蓄米」には嫉妬して意地悪をする――それが玉木氏の方針らしい。だが、発言に一貫性がみられない日和見主義者の玉木氏に、日本の食糧安全保障を語る資格はあるのだろうか。(次ページに続く)

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