「察する力」がグローバル市場で勝つ鍵だ。日本型ホスピタリティが世界に通用する理由

 

5.ムラ社会型チームビルディングコンサルティング

ムラ社会の協調性と暗黙の了解を活かし、グローバル企業向けにチームビルディングやプロジェクト管理のコンサルティングを提供する。チームメンバーの反応や意図を察し、効率的なコミュニケーションを促進する。

本コンサルティングでは、ファシリテーターが参加者の表情や発言の裏にある意図を読み取り、議論を円滑に進める。日本型のチームワークは、個人主義的な欧米の手法(例:Agile、Scrum)とは異なり、集団の調和を重視する。

例えば、多国籍チームの会議で、発言を控えるメンバーの意図を察し、適切に議論に引き込むことで、チームの結束力を高める。

多国籍企業、スタートアップ、クリエイティブ産業が主な対象となる。特に、異文化融合が求められるグローバルプロジェクトでの需要は高いだろう。

日本のムラ社会の協調性を、グローバルな職場環境に適応させるトレーニングは、新たな価値を提供するはずである。

6.職人技継承プラットフォーム

日本の職人文化をデジタル化し、伝統技術やスキルの継承をグローバルに展開するプラットフォームを構築する。

師匠が、弟子の進捗やモチベーションを察しながら指導するプロセスを、オンラインで再現する。

本プラットフォームは、職人の指導プロセスをデジタル化し、リアルタイムでのフィードバックを可能にする。

例えば、和菓子や陶芸の技術を学びたいグローバルな受講者に対し、職人がビデオやVRを通じて指導を行い、個々の進捗に応じたアドバイスを提供する。

欧米のDIY文化やマニュアル化された技術教育とは異なり、「人間的な師弟関係」を重視する点で差別化を図る。

伝統工芸愛好家、クリエイティブ産業、グローバル教育市場が対象となる。特に、日本の伝統文化への関心が高まる中、オンライン和菓子教室や刀鍛冶の技術指導は、グローバルなニッチ市場で需要が見込まれる。

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