もはや「悪質」としか言いようがないエリート理事の問題行動
編集後記
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と言います。私は立場上、とっても偉い人に会うこともあります。部下に慕われ、顧客やその周囲の人に信頼され、ちょっと癖は強いけど、とっても偉い人は、この言葉通り、驚くほど謙虚で、私は恐縮しまくりになるわけですが、ただ偉そうにしているだけの人の物言いは、全てが上から目線で、何をするにも「施してやっている」という姿勢です。
今回の問題を起こしている理事は、その組織の中では偉いんでしょう。一時期は国の教育方針を決める一翼を担ったこともあるんでしょう。しかし、対話の相手と自分の立場の理解は全くできていなかった。きっとこれまで、何を言っても、言われた相手はグッとこらえて、文句も言わなかったんだと思います。だから、トンデモ発言を平気でしてしまう。これまではきっと許してもらっていたんですね。
自分たちの都合で自分たちの組織の被害を受けたご遺族の時間を取らせて、ちょっと話が長かったら、それはご遺族のせい。話はコンパクトに30分で終わらせろとメールを出してしまうというその神経や思考回路、社会人としての非常識さに呆れます。
しかも、この不適切発言問題を隠そうと全てを遅らせ、他の理事が関われないように強権を発動して、自分が対応するからと問題を抑え込もうとする行動は、もはや「悪質」としか言いようがありません。
最近では「今だけ、金だけ、自分だけ」という言葉が流行っているようですが、この方は「俺だけ、出世だけ、保身だけ」とでも言いましょうか、何とも情けない。
ハッキリ言って、「今後の改善は期待できません」と断言できます。
それに、東京高専パワハラ自死事件は令和2年の事件です。第三者委員会の調査も終わっているのに、いつまで記者会見をしないつもりなのでしょう。結果の公表をしないのでしょうか。
時間をかけ過ぎです。その姿勢と結果から、やはり改善は期待できるものではなく、発する言葉は信用できないと感じます。
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image by: Ishimochi, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons









