部下から「言われた通りにやったのに、なぜダメなんですか?」と言われた経験のあるリーダーは多いのかもしれません。指示を出したはずなのに重い通りに部下が動いてくれない原因は、リーダーの伝え方にある場合も多いのです。自己改革小説の第一人者である喜多川泰さんは、自身のメルマガ『喜多川泰のメルマガ「Leader’s Village」』の中で、思考停止を生まない伝え方と人を育てるリーダーになるために意識すべきことを伝授しています。
思考停止を防ぐ指示ができるリーダーになろう
宿題の完成度には、大きな個人差があるように、「これをやっておいて」という指示に対して仕上がってくる仕事には、人によって大きな幅がある。
それこそ、「とりあえずやりました」というものから、素晴らしく仕上がっているものまで、本当に驚くほどの差だ。
だけど、リーダーが忘れてはいけないことがある。
それはどれほど仕上がりに個人差があったとしても、すべての人が、「言われたことはちゃんとやった」と自己評価しているということだ。
先ほどの漢字練習と同じだ。どんなに汚い字で、テレビを見ながら適当に書いたからまったく頭に入っていなかったとしても、それぞれの漢字を20回ずつ書き終わった時点で、本人の中には、「やるべきことはやった」という達成感しかない。
職場において、せっかくやるなら、もっと意味のあるやり方をして欲しいなぁと思う人に、「もうちょっと、こうしたほうがいいよ」とやり方についてのアドバイスをしたところ、「こうしろと言ったのは〇〇さん(あなた)じゃないですか。言われた通りにやってるだけなんですけど」なんて言われたことない?
自分では覚えていないけど、そう言われるとなんだか申し訳ない気がしてきて、「そうだったの?ごめんね」なんて謝ったりして。でも、今は違うやり方をして欲しいわけですよ。
「その日の気分で言っていることが変わる」
そう思われている上司は結構多い。実は僕もそう思われたことが少なからずある。
仕事のやり方や、制作物の作り方、授業の組み立て方や、生徒や保護者とのやりとりなど、「もっとこうすれば?」「それでは、相手が納得してくれないと思うよ」などアドバイスをすることがあるのだが、そのときに、「こうやれって言ったのは先生ですよ!言われた通りにやってるだけです」などとちょっとキレ気味に返されることがあった。
言われてみれば、心当たりがないわけではない。
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