神谷代表や石丸代表を信じてしまう人たちが持つ「純粋な心」
これは『きっこのメルマガ』第318号の「自民党が裁かれる日」でも指摘しましたが、昨年の衆院選での政党別の比例得票数を見ると、自民党は前回の1,991万票から昨年の1,458万票へと550万票近くも減らしていますが、立民は前回の1,149万票も昨年の1,156万票もほとんど変わっていません。
つまり、自民党支持から離れた550万人近い有権者は、比例の投票先を立民に変えたのではなく、より政策が自民党に近い国民民主党など他の野党に分散したわけで、立民は自民党を離れた有権者の受け皿にはなれなかったのです。
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それなら、どうして立民は50議席も増やせたのかというと、選挙区での勝利もありますが、何よりも大きいのは自民党が550万票近くも比例票を減らしたことで、立民の比例での議席分配率が上がったからです。だから、あたしは「自民党が裁かれる日」の中で、昨年の衆院選における立民の勝利を「棚からボタモチ的に議席が増えただけ」と指摘したのです。
で、今回の参院選でも、自民党は比例票を前回の1,826万票から1,281万票へと545万票も減らしました。しかし、立民は前回の677万票から739万票へと62万票しか増やしていません。一方、国民民主党は前回の316万票から762万票へと2倍、参政党は前回の177万票から742万票へと4倍に増やしているのです。これを見れば、自民党にアイソをつかした545万人の有権者の大半が、国民民主党と参政党に流れたことが明白です。
その結果、立民が改選前と変わらない22議席だったのに対して、国民民主党は13議席も増やした17議席、参政党も13議席も増やした14議席と、それぞれ大躍進したのです。
実際の比例の得票数でも、自民党に次いで2位だった立民は、今回、国民民主党にも参政党にも抜かれ、一気に4位へと下落しました。それも、投票率は前回より約6ポイントも上昇したのに、です。
投票率1%は100万人ですから、今回は前回より600万人も多くの人が投票したのです。それなのに、野党第1党が1議席も増やせなかっただなんて、完全に選対の作戦ミスであり、今回の選挙結果は完全に敗北なのです。
もしも立民の野田佳彦代表が本気で政権交代を目指しているリーダーだったとしたら、今回の「現状維持」という選挙結果を「敗北」として、潔く身を引くのが普通だと思います。ま、野田代表が内閣不信任案を出すフリばかり続ける「なんちゃって政権交代おじさん」だったとすれば、このまま敗北を認めず代表の座に居座り続けるでしょうが。
…そんなわけで、今回の参院選で、あたしが「自公の過半数割れ」の次に注目していたのが、参政党の神谷宗幣代表と再生の道の石丸伸二代表でした。あたしから見ると、どちらも同じくらいウサン臭い人物ですが、どちらも一定数の人たちから支持されていることも事実です。あたしにはそれが信じられないのですが、これまでSNS上での双方の支持者の発言などを観察して来た結果、分かったことがあります。
神谷代表や石丸代表を支持している人たち、神谷代表や石丸代表の言葉を信じてしまう人たちは、「疑う」ということを知らず、相手の言葉をそのまま信じてしまうピュアな人たち、生まれたばかりの赤ちゃんのように純粋な心を持った人たちなのです。
しかし、それは2つのタイプに分かれます。神谷代表を支持しているのは、統一教会などのカルト宗教に騙されやすいタイプの人たち。石丸代表を支持しているのは、振り込め詐欺や投資詐欺などに騙されやすいタイプの人たち。これがあたしの観察結果です。
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