まるで別人になったかのような石丸伸二代表の振る舞い
双方のタイプの有権者がどれくらいいるのか、あたしはそこに注目して今回の選挙戦を見ていました。そして、その結果は、とても興味深いものとなりました。
当初、あたしは、カルト宗教に騙される人たちよりも、振り込め詐欺や投資詐欺に騙される人たちのほうが遥かに多いと思っていました。しかし、結果は正反対で、参政党が大躍進した一方で、再生の道は全員落選と大惨敗したのです。
結局は、神谷代表の手法、つまり、事実に基づかないデマでも差別発言でも何でもあり、なりふり構わないドナルド・トランプ方式が強いということが証明された選挙戦でもありました。
カルト宗教タイプの政党の支持者は、洗脳された信者と同じですから、いくら周囲が代表の発言の間違いや問題点を指摘しても、聞く耳など持ちません。そして、まるで伝染病のように感染が広がって行くのです。
…そんなわけで、投開票日の夜のこと、わが家にはテレビがないので、あたしは文化放送の長野智子さんの開票特番と、TBSラジオの荻上チキさんの開票特番を行ったり来たりして聴いていました。
どちらの番組でも、各党の代表と電話をつないでやりとりをしていたので、聴き逃した部分は後からラジコのタイムフリーで聴き、両方の番組をすべて聴きました。
その中で特に印象的だったのが、まるで別人になったかのような、再生の道の石丸伸二代表の振る舞いでした。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、図星を突かれた質問には答えられず、テーマをずらしてごまかす。参政党の神谷代表は、いつもの「ああ言えばこう言う」スタイルの屁理屈を連発して自分を正当化し続ける。どの政党の代表も毎度のパターンでしたが、石丸代表だけは、いつもの上から目線のケンカ腰ではなく、意外にも借りて来た猫のように大人しかったのです。
TBSラジオの荻上チキさんの開票特番『参院選2025<物価高・少子化・分極化>~この選択は何を変えるのか?少数与党に下される審判は』では、23時40分辺りから石丸代表とのやりとりが始まりますので、興味のある人はラジコのタイムフリーで聴いてみてほしいのですが、荻上チキさんから感想を聞かれたフォトジャーナリストの安田菜津紀さんは、次のように述べました。
安田菜津紀さん 「私は前回の東京都知事選の時の選挙特番をアーカイブで聴かせてもらったんですけど、今回の石丸さん、えらい態度の違いだなと思いました」
荻上チキさん 「変わってましたね」
安田さん 「はい、前回の時はチキさんの質問に対して不合理に質問で返したり、武田砂鉄さんに対しては『本当に(私の)本を読んだのか!』と疑って掛かったり、もう非常にパワハラ的なコミュニケーションだなと思ったんですけど、今回は『はい!』『はい!』というように返していました。自分の情勢が良くなると非常に高圧的になり、そうではなくなると態度を変える。これって政治に関わる人間として、果たして信用できるのだろうか?そう思いながら聞いていました」
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