「安全」の裏にある覚悟。ハドソン川の奇跡と日航機墜落事故という2つの事故から考える“使命感”

 

この裁判は映画にもなりましたので、ご覧になった人もいらっしゃるかもしれませんが、機長の無実を証明したのは機長自身でした。機長が常日頃から「乗客の命を守る」という自分のミッションを決して忘れないで努力をして、働いていたからこそ「規定」より「自分の判断」を信じ、彼は真の「英雄」になったのです。

機長はハドソン川の奇跡について聞かれると、こう答えます。

「いつも常に準備していたことをチームで行った」と。

そして、いつも持ち歩き、フライト前に確認する航空路線図には、中華料理店で引き当てた「おみくじ」を貼っていました。

「遅れても災難よりまし ~A delay better than disaster~」──。

おみくじに書かれたこの言葉を決して忘れず、「時刻通りに運行しろ!」「予定通り飛行機を飛ばせ!」と社内外から浴びせられる要求に屈しないために。

「我々にはパーキングブレーキという武器がある。安全な飛行ができると機長が確信できなければ飛行機を出発させない」と肝に銘じるためにです

冒頭のYahoo!ニュースに書いた「有形無形の大切な道具とミッション」が、機長の体内に刷り込まれていたからこその「奇跡」だったのです。

これってどんな仕事でも同じなんですよね。

先日、米国野球殿堂入りを果たしたイチローさんのスピーチでもルーティンについて語っていましたね。

さて、あなたの大切にすべき道具はなんですか? あなたのミッションは何ですか?

お盆休み中に、ぜひ、自問してください。みなさんのご意見、お聞かせください。

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image by:  Austin Deppe / Shutterstock.com

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