高市政権「積極財政」を徹底検証。国債1100兆円時代の「現実」と「限界」

 

経済学的に見て、積極財政が成功するには3つの条件があります。

  1. 使い道:ばらまきではなく、将来の生産性を高めるインフラ投資であること。
  2. タイミング:失業者が溢れ、モノが余っている「デフレ・不況期」であること。
  3. 供給能力:お金を回した時に、それに応える労働力があること。

今の日本はどこもかしこも人手不足。働く人がいないのに、国債を発行してお金をばら撒いても物価が上がるだけです。ダムを作ろうにも造船をしようにも、現場で働く若者がいないのですから。

高度成長期の新幹線や、リーマンショック後の中国の投資がうまくいったのは、まだ作る余地と働く人がいたからです。今の日本で同じ事をやるのは、燃料がない車にアクセルを思い切り踏み込むようなものです。

またわたしが一番危惧しているのは、高市さんの主張が高橋洋一氏の丸写しに見えること。円安についても「容認すればいい」などと簡単に言いますが、それで輸入物価が上がって苦しむのは国民です。さらに、彼女が本当にやりたいのは経済ではなく憲法改正や家制度の復活といったイデオロギーのように見えます。

だって本当に経済を回したいなら、既得権益を壊す規制緩和を真っ先に行うべきですよね。でも彼女の支持母体には宗教団体や保守層がいるから、そこには踏み込めない。これではトランプような独断専行の政治になりかねません。

積極財政という言葉は耳に心地よいですが、中身が伴わなければただの借金の上乗せです。「インフレで借金が減るからラッキー」なんて甘い言葉に騙されてはいけません。そのツケを払わされるのは、今の現役世代と子供たちです。

今の日本に必要なのは、バラ撒きではなく「どうやって働く人を確保し、生産性を上げるか」という泥臭い議論のはず。言葉の勢いだけで中身のない政策には、もっと冷静になる必要があると思います。

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