利益の9割がAI・サーバー向け。韓国半導体「ツートップ」の株価急回復が示す本当の実力

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「ターボクアント」の登場によりAI向けメモリ需要が激減するのでは、という懸念が市場を揺るがしました。しかし韓国半導体「ツートップ」のサムソン電子とSKハイニックスは6日の取引序盤から力強く反発。AI・サーバー向けが利益の9割超を占める盤石な収益構造と、翌7日に迫る1四半期決算への期待感が株価を押し上げています。今回のメルマガ『キムチパワー』では、この動きを詳しく解説します。

韓国半導体ツートップが急反発

半導体「ツートップ」のサムソン電子とSKハイニックスが6日、取引序盤に強い動きを見せている。韓国取引所によると、この日サムソン電子は18万6900ウォンで取引を開始し、午前9時50分時点で前営業日比2.74%高の19万1300ウォンで取引されている。SKハイニックスの株価は87万9000ウォンでスタートし、同時点で1.60%高の89万ウォンを示している。外国人はサムソン電子を売り越し、SKハイニックスを買い越す流れとなっている。

証券界は明7日のサムソン電子の1四半期暫定決算発表に注目している。大信証券のイ・ギョンミン研究員は「半導体関連のイシュー・論争は実質的なファンダメンタルへの影響は限定的」としながら「ターボクアントによる半導体需要の鈍化・悪化への懸念は過剰であり、限られた帯域幅の中で処理効率を高める性質のもの」と説明した。

AI・サーバー向け9割超の盤石な構造

続けて「現物価格下落が業績に与える影響も限定的」とし「半導体利益における一般消費財の比率は10%以下に低下した一方、AI・サーバーの比率は90%を超える構造になっている」と説明した。また「現物価格が弱含みだった2月と3月にも半導体輸出は前月比で増加した」と付け加えた。

同研究員はサムソン電子の1四半期業績ガイダンス(市場コンセンサス約43兆ウォン前後)を起点に、流れが変わる可能性にも注目した。短期的な変動性を経た後、半導体のバリュエーション面での魅力と業績モメンタムが再び浮上する転換点になり得るとの判断だ。

メリッツ証券はサムソン電子の1四半期営業利益を53兆9000億ウォンと予想しており、メモリー市況改善が反映されていた昨年4四半期(20兆1000億ウォン)を大幅に上回るとみている。

同証券のキム・ソンウ研究員は「過去最高の四半期営業利益は今年中に更新され続ける可能性が高い」とし「メモリー市場でのサムソン電子の価格交渉力がCSPおよびOEM顧客に対して競合他社を圧倒しており、モバイル・PCなどのB2C領域でも部品の需給競争の中で販売価格引き上げへの抵抗が限定的なため」と説明した。【ここまで韓国日報 ソン・ヘリ記者コラムベース】

サムソン電子とSKハイニックスが6日の取引序盤に上昇。サムソンは約19万1300ウォンまで回復。注目は明日7日の1四半期暫定決算発表で、市場コンセンサスは約43兆ウォンだが、メリッツ証券は53兆9000億ウォンと強気予想。AI・サーバー向けが利益の90%超を占める構造が強みで、現物価格の下落や需要懸念の影響は限定的との見方が主流。

ターボクアントとは何か?

TurboQuant(ターボクアント)とは: 2026年3月24日にGoogle Researchが発表した技術で「AIが推論するときに使うメモリを6分の1に圧縮し処理速度を8倍にする。しかも精度は落ちない」というものだ。この発表の翌日、サムソン電子やSKハイニックスなどメモリ半導体メーカーの株価が急落した。「AIにはもう大量のメモリがいらないのでは?」という懸念が市場を走ったのだ。

つまり「AIが少ないメモリで動けるようになる技術」→「メモリが売れなくなるのでは?」→「半導体株が下落」という流れで注目を集めた技術だ。ただし記事中の証券アナリストは「この懸念は過剰で、実際の業績への影響は限定的」と主張しており、今日のサムソン・SKハイニックス株の回復もその見方を裏付けるような動きになっているわけだ。

image by: Tang Yan Song / Shutterstock.com

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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