新党「ゴリラ」は台風の目となるか
この挫折の谷は深く、ここから新しいリベラル派が這い上がり立ち上がるのは容易なことではない。8月19日には、旧立憲から中道に行って落選したベテラン衆議院議員の川内博史、阿部知子、平岡秀夫が記者会見し、政治団体「護憲リベラル共生(護憲のゴ、リベラルのリとラを取って略称ゴリラ)」の結成を発表した。
現職国会議員を含む16人が賛同していて、今後「政党としての結成も視野に入れている」と言う。秋に中道から立憲系が離縁された後に、これが1つの受け皿になるかもしれない。政策面では、
- 何より平和、今こそ憲法9条を堅持、
- 長子による皇位継承を可能にする皇室典範の再改正、
- アベノミクスを克服し、革新的産業への投資促進と暮らしの保障、
- 人間らしい労働の確立、
- ジェンダー平等の社会、子どもを産み育てることを選べる社会、多文化共生社会の実現、
- ベーシックサービスの保障、人の可能性を引き出す教育への再構築、
- 地球温暖化は待ったなし、生命と環境を守る、
- 中小企業こそ国の底力、しっかり支援を、
- 食料とエネルギーの地産地消、
- 在日米軍基地・国連軍基地の縮減と対等な地位協定への改正を、
- 地方自治の確立と参加型民主主義へ
――を挙げていて、まだ荒削りながらリベラル派の主張を掲げて立とうとする意欲は感じられる。
他方、やはり落選組の枝野幸男=元代表は6月に、地元埼玉の県議・市議らと共に政治団体「立憲ネットワーク」を立ち上げ、自分らで統一地方選に対応しようとしている。こうした地方からのやむにやまれぬ結集の動きが、案外にこれから意味を持ってくる可能性もある。
こうした混沌の中から、情勢次第で何か大きな波動が生まれるかもしれないが、当面はリベラル派にとっての厳寒期が続くことになろう。
(メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2026年8月31日号より一部抜粋・文中敬称略。ご興味をお持ちの方はご登録の上、8月分のバックナンバーをお求めください)
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