世界のトップAI研究者「47%」が中国の大学出身という衝撃。中島聡が読み解く、米国を脅かす“数の力”と“才能を集める仕組み”

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世界各国がしのぎを削る、AIをはじめとした最先端技術の開発競争。その行方を左右する「人材」の潮流に、大きな変化が生まれつつあるようです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では著名エンジニアの中島聡さんが、世界のトップAI研究者の半数近くを中国の大学出身者が占める背景と、その人材が国内に留まり始めている現状を分析。さらに高い学力を持ちながら研究成果につなげきれていない日本との違いを明らかにするとともに、我が国が見直すべき雇用と研究環境のあり方について考察しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。 

世界のAI研究者の半分近くが「中国の大学出身」である当然の理由

中国の数理教育の水準を指摘するポスト(「中国の数理教育はガチ」)をきっかけに、中国の教育が実際に何を生み出しているのかを一次資料まで辿って調べたところ、受験制度の話より遥かに重要な事実が見えてきたので、共有します。

結論を先に言うと、世界のトップAI研究者の半分近くが中国の大学の学部出身です。そして、その人材がこれまでのように米国へ流れず、中国国内に留まりはじめています。人材を育てる競争は、すでに人材を留める競争に変わっており、いまだに博士号取得者の就職が不利な日本とは次元の違う競争が米中の間では起こっています。

世界のAI研究者の半分近くが、中国の大学出身

シカゴのシンクタンク、マクロポーロが機械学習の最難関国際会議NeurIPSの採択論文著者を追跡した調査(2022年の採択論文をもとに2023年に公表)によると、世界のトップAI研究者の47%が中国で学部教育を修了しています。米国が18%、欧州が12%、インドが5%。日本は国別の内訳に単独では挙がらず、「その他」に含まれています。

この状況は以前から指摘されていましたが、米国のIT産業が中国が育てた最優秀層を吸い上げる形で世界のリーダーであり続けてきたことは事実です。Googleなどから発表される論文に多くの中国人が名を連ねるのはこれが理由です。

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