「数字だけを追う営業」が行き詰まってしまう理由。信頼が成果を生む仕組みを理解せよ

 

住宅営業スタッフ時代の私もひどいものだった。

結果が出ない時期、焦れば焦るほど「何でもいいから契約が欲しい」と思っていた。

契約になりそうなお客様だけ、いい顔をする。

それ以外は放置。

会社の人との関係も、必要最低限だった。

その結果どうなったか。

数字は上がらず、職場にも居場所がない。

ダメ営業スタッフとはつるんでいたが。

とにかく最悪の状態だった。

そんなある日、転機になったことがある。

あるお客様を接客した時のこと。

少し話をすると「別の営業スタッフが担当したお客様」ということが分かった。

それを知った時「このお客様を丁寧に接客しても仕方がないな」と思った。

本当に最低な考え方だったと思う。

ただ、そのお客様がいい人だったので「自分が知っていることは伝えよう」という気持ちになった。

気づけば、そのお客様と1時間程度話をした。

お客様は満足してくれたように思えた。

そのことを担当に伝えた。

それからしばらくしてのこと。

担当から、「あのお客さん、菊原のこと褒めていたし、感謝していたよ」と伝えられた。

正直、そのお客様に何をしたのかそれほど記憶にはない。

でもすごく嬉しかった。

その時「誰にでも丁寧に接することは気持ちがいいな」と感じたのだ。

この経験が、私の営業スタイルを変えることになった。

目の前の人を大切にすることを心掛けるようになった。

それからは結果が出るように。

本当にいいきっかけとなった。

では、具体的に何をすればいいか。

難しいことは何もない。

今日からやってほしいのは「成績に関係なく、目の前の人に丁寧に接する」ということだ。

・契約につながらないお客様にも丁寧に接する

・困っている同僚がいれば、一声かける

・スタッフを気遣う

などなど。

こういった小さな積み重ねが、やがて大きな信頼になる。

信頼が人を呼び、人が数字を連れてくる。

Aさんが半年で変わったように、私もひとつの接客から変わったように、考え方や行動を変えれば、必ず結果は変わる。

数字を追いかけることは営業として大切なことだ。

しかし、それ以上に「目の前の人に対して敬意を表する」ということ。

それが、長く結果を出し続ける営業スタッフになる秘訣だ。

【本日のポイント】

・数字だけを追いかけていると、信頼という最大の財産を失う

・「目の前の人の役に立つ」という姿勢が信頼を生み、数字を連れてくる

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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