今や多くの企業が社員に認めている副業。しかしそれはあくまで本業に差し支えのないことが条件でもあり、副業にのめり込みすぎ本業が疎かになっては本末転倒と言わざるを得ません。今回、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんに届いたのは、そんな親友を持つ男性からの相談。副業にハマり多忙のあまり夫婦仲にまで亀裂が入り始めたという友人をなんとかしたいという切実な相談に対して、赤羽さんがメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に真摯な回答を記しています。
親友が副業にのめりこみ、家庭でも問題が起きています
Question

社会人6年目です。学生時代からの親友がある大企業で営業をやっています。頭がいいやつで人の面倒見もよく、将来性があると思いますが、なぜか副業にはまっており、本業に本気で取り組んでいるとは思えません。副業にはそれなりの時間をとられるようで、平日の夜2時間、土日には5~6時間ずつやらないと間に合わないようです。奧さんとはいい感じだったのですが、ダブルワークの結果忙し過ぎて、すれ違いが生じているようです。家族ぐるみの付き合いをしているのですが、先日4人で飲んだとき、奧さんの不満がかなり高い様子でした。親友でもあり、何とかできればと考えています。どう接するとよさそうでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。親友がそういう状況だと気が気ではないですよね。
どういう副業かにもよりますが、それなりの企業に勤めていて、仕事ができ、将来性もある場合、副業あるいは複業にエネルギーを注ぐのはどうなのかと考えています。
世の中的には最近は奨励している面があります。会社都合も感じます。
ただ、まずは本来業務で大きな成果を挙げ、成長していくことが先決ではないでしょうか。成長し昇進すれば報酬は確実に上がっていきます。副業あるいは複業で得られるよりはるかに効率的に収入を上げられるように思います。
さらに副業・複業の結果、家族との時間も削ってすれ違いが生じているとしたら、いったい何をやっているのか、よくわからなくなります。
今の会社の先行きが不安で、保険として考えているのであれば、もちろん判断は全く変わります。
それも含めて、親友の方と飲みにいくなりして、しっかりと話を聞いてあげてください。
注意すべきは、決してアドバイスをしないことです。明らかにおかしいと思っても、また親友という気軽さから「それはおかしいよ。絶対やめたほうがいいよ」などと言うのではなく、いったん受けとめてあげてください。
本人、むきになっている可能性もありますので、あくまで受けとめるだけにします。
そうやって聞いていると、本人がなぜそこまであせって副業・複業にのめりこんでいるのかわかります。わかっても本人が話したいだけ話させてあげてください。
自然に落ち着くところに落ち着きます。
親友なら余計にそうしてあげるのがよいかと思います。
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