なぜ立川志の輔は月亭方正に対して「業界のタブー」を犯したのか

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良し悪しは別として、各々の業界には様々なルールや暗黙の了解があるものですが、それらを知らない新人が現れた時、あなたはどう振る舞いますか? 今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客のプロ・坂本りゅういちさんが、落語家・月亭方正氏の著書の内容を引きつつ、そんな状況での「上司としてのNG行動」を紹介しています。

ルールや暗黙の了解は

最近読んだ本のご紹介です。

2013年、1月。山崎邦正は、「月亭方正」と改名し、以降、すべての仕事・芸能活動を落語家「月亭方正」としてやることになった。

19歳でテレビの世界に入り、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』などのテレビ番組で人気を博し、「山ちゃん」の愛称で親しまれていながらの決断だった。

そこまでの決意を持った方正が初めて落語に出会ったのは39歳、芸人として20年目を迎えた年だった。人生で初めて落語を聴いた瞬間、「え? うそ!? こんなに面白いの!?」と衝撃を受けたという。

これまで、営業で山崎邦正として呼ばれることは何度もあった。しかし、30分の持ち時間の間、テレビでやっているギャグや話をしても1分も持たず、結局やることがなく、「俺の20年は一体何やったんや。このままやったらアカンな」と、毎回落ち込んで帰っていた。

その後、吉本新喜劇の座長を目指すも、自分一人で稽古ができないことが合わず挫折。そんな中で、先輩芸人の東野幸治に、「落語を聴いてみたら?」と言われたことがきっかけで、落語の世界に出会うことになり、大阪に引っ越し、改名をしてまで噺家の道を選んだ。今では、師匠の月亭八方の導きで、上方落語協会に入り、全国で高座に上がっている。

そんな方正が、ある時立川志の輔師匠の落語を聴く機会があった。中でも人情噺の『ねずみ穴』に感動した方正は、「志の輔師匠に稽古をつけてもらいたい」と考えるようになる。

しばらくして、偶然、他の落語会で志の輔師匠に会った時に、「今言おう」とその場で決心して、「師匠すみません。ネタをつけてもらいたいんですが」と方正は切り出した。当然、志の輔は驚く。と言うのも、落語を始めて1年半ほどで他の師匠に稽古をつけてもらうなどご法度だったからだ。

そんなことは知りもしない方正。

だが、その熱意にほだされ「分かりました。僕も最近演っていないんで、もう一度勉強して覚えます」とまで言い、方正に稽古をつけることになる。それから志の輔は、度々稽古をつけ『ねずみ穴』を方正が覚えるまで、面倒を見てくれた。

自分で改めて勉強までして、ご法度であることも気にせずに稽古をつけてくれる志の輔に対し、方正は、「迷惑だったかな」と感じながらも、志の輔師匠の大きさに感動したと語っている。

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