日本の「蚊帳」が世界を救った。米国の横ヤリにもめげぬ日本企業

jog20170718
 

現在でも多くの国や地域で猛威を振るっているマラリア。しかもその死亡者の多くが、まだ幼い子どもであるといいます。この恐ろしい病から身を守る手段として、日本のある商社が開発した「蚊帳」が注目を集めていることをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、蚊帳でマラリアと戦う日本企業の取り組みが紹介されています。

マラリアと戦う日本の蚊帳

国際社会を代表する政治家や実業家が年に1回、スイスの保養地ダボスに集まって、世界の諸問題を討議するダボス会議。2005(平成17)年の「貧困撲滅のための財源に関する分科会」で、一つの事件が起きた。

壇上から、タンザニアのムカパ大統領が「今日も、この瞬間も、マラリアで亡くなっていく子供たちが存在します。今すぐに助けが必要なのです」と訴えた。現実に2000年には世界で84万人の死者が出ており、そのほとんどがアフリカだった。

それを聞いていたハリウッド女優のシャロン・ストーンが私が個人として1万米ドルを供出します。それでオリセットの蚊帳を購入して配布してほしい。他にも賛同する方はいませんか」と呼びかけた。その呼びかけにマクロソフトのビル・ゲイツなどが次々に賛同し、その場で100万ドル、1億円相当の寄付が集まったのである。

オリセットネットは蚊帳を作るポリエチレンの糸に防虫剤を練り込み、それが徐々に表面に染み出して、5年以上も防虫効果を持つという製品で、日本の住友化学が開発した。

ダボス会議の前年に、オリセットネットは米国の『TIME』誌から、「Most Amazing Invention(最も驚くべき発明)」の表彰を受けており、シャロン・ストーンが「オリセットの蚊帳を」と言い出したのは、こういうニュースで有名になっていたからだろう。

ダボス会議に招待されていた住友化学社長・米倉弘昌(よねくら・ひろまさ)は、この光景を見ていて、「これだけ多くの世界中の人々に、うちの蚊帳は期待されているのか」と思った。「これはうちとしてもひとつ、覚悟をもって世界の期待に応えていかねばなるまいな」と決心した。

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