軍事的な緊張が高まると、不自然なユーロの上昇が起きるというセオリーがありました。しかしビットコインの登場で、その主役はユーロからビットコインへと移り変わったのでしょうか。イランが韓国のタンカーを拿捕する事態の中、ビットコインが暴騰しました。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
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軍事的緊張でユーロ上昇のセオリーは変わったか
軍事的な緊張が高まりますと、不自然なユーロの上昇が起きるというのが、従来のセオリーでした。
シンプルな話で、ある国にとって衝突の相手側がアメリカやその同盟国の場合、米ドルが使えなくなる可能性があるため、手持ちの米ドルをユーロに替えておくということです。
少しぐらいなら、相場には影響しません。しかし、国ぐるみで中央銀行や銀行がユーロ転を始めますと、とにかく少々のレートを気にしないで早く、大量にということになりますから、為替レートにも影響し始めるというわけです。
ですから、不思議な米ドル安・ユーロ高というのは、従来は背景に軍事リスクが存在する場合もあったわけです。
ビットコインに「主役」が交代?
1月4日、イランの革命防衛隊が、韓国のタンカーをホルムズ海峡近くのペルシャ湾で拿捕し、乗員20人を連行しています。
「環境を汚染した」というのが表向きの理由ですが、アメリカの金融制裁に絡んで韓国が自国の銀行で凍結している「イランの70億ドル」が本当の理由とみられています。
この70億ドルは、イランが韓国に原油を輸出した代金です。イランは、それを韓国が支払わないため、今回の拿捕劇をイラン国内で大々的にアピール。
朝鮮日報によりますと、WHOのワクチン購入プログラムにこの資金をあてて、イランにコロナワクチンを輸出するプランの検討も両国間で進んでいたようです、しかし、アメリカの銀行を経由するため、資金凍結を警戒したイランがこのプランを避けたとの見方があります。
このような動きと並行して、最近、ビットコインが暴騰しました。
日本時間1月7日午前7時15分現在も、371万円(約3万6,200ドル)となっています(※編注:原稿執筆時点)。
米ドルを避けて、ビットコインへと資産を移している勢力があるのでしょうか?
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今後はビットコイン上昇が軍事衝突の前兆に
従来はユーロの不思議な上昇が、軍事リスクの前兆だったケースがあります。それが今回は、ビットコインが上昇しています。
韓国海軍は艦艇をホルムズ海峡に派遣し、タンカー拿捕問題に対応する考えです。「イラン vs 韓国」という突然の軍事的な緊張に、世界の多くの人々があっけにとられています。
どうしてイランと韓国なのか?という感じですが、アメリカの金融制裁の関連のようです。
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『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2021年1月7日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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日本に影響を与えてきた欧米勢の勢力図が変化し、国際情勢も激変の時期を迎えています。トランプ政権の前の欧米勢力は、日本の1990年のバブル崩壊以降、日本の衰退を狙ってきました。超長期の経済サイクルである、コンドラチェフ・サイクルが、戦後最悪の大底でもあったことから、日本経済はデフレに陥り、低迷したままであったのです。ところが、トランプ政権の誕生以降、欧米勢の勢力は変化し、日本の今後も、大きく変わろうとしています。このメルマガでは、有料読者に限定して、ちょっと書きにくい話にも踏み込んで、欧米勢の動きをお伝えします。