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なぜ「将来が不安な人」ほど貯金に挫折する?お金を遠ざける心理的ワナ=川畑明美

将来に備えて貯蓄をしている人は多いと思いますが、未来を不安視し過ぎるのは禁物です。あくまで貯蓄は「使うことが前提」。不安と同時に楽しく使うことを意識すれば、貯金も投資もうまく行きやすくなります。(『教育貧困にならないために』川畑明美)

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プロフィール:川畑明美(かわばた あけみ)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。

ネガティブな理由での貯金はしんどい

先日、「何のために貯蓄をしているのか」のアンケートをお願いしました。回答の中には、「病気になったらどうしよう」「家族に万が一のことがあったら…」という理由も割と多くありました。

貯蓄が少ないと、不安も大きくなりますよね。ですが、「お金の不安」は多少あっても良いのですが、過度に不安に思うのも、あまり良くないのです。

病気になるのが不安なのでお金を貯めたいと思っていると、本当に病気になってしまうこともあるようです。

危険察知のためにも「不安な気持ち」は必要ですが、楽観的な考えも同じく持つことが大事です。

お金を貯める理由は「使うことが前提」

少し考えてみてください。

不安感がいっぱいで、節約ばかりで何の楽しみもない生活をしていたら、せっかく生まれてきた意味がなくなってしまいます。

不安もあるけど、この人生を楽しむことを受け入れることが大事です。

なので、お金を貯める理由は「楽しくお金を使う」と意識することが大事だと、私は考えています。

そもそも貯蓄というのは、一括で購入できないモノやサービスを買うために行うもの。貯蓄は「使うことが前提」であることを忘れないでくださいね。

もちろん、何かあった時のために生活費の6ヶ月分くらいの預貯金は必要です。その資金も、不安などネガティブな感情だけで保有しないこと。お守り程度に考えておくべきです。

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投資には「楽観」と「不安」の両方が必要

特に、不安な気持ちで投資をしているのはとても良くありません。

不安な気持ちでいると株価が下がった時に怖くなって売却してしまい、損を確定することになってしまいます。

マイナスになったら、バーゲンセールの始まりだ!と、楽観的に考えることも大事なことなんです。

投資をする上で、不安と楽観は両方必要な感情なんです。どちらか一方が大きくなってしまうと失敗してしまうのです。

不安に思ったら、楽観も受け入れる。楽観的過ぎると思ったら、不安も受け入れる。

フラットな状態が最もお金が増えるのです。

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image by:BongkarnGraphic / Shutterstock.com

教育貧困にならないために』(2021年1月15日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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