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資産運用の成否は“性格”次第。投資ブームでも「コツコツ貯蓄」が正解の人の特徴は?=牧野寿和

資産運用の重要性が認知されてきた昨今、自分も始めてみようという方は多いはず。では、株・投資信託・不動産などいろいろある中で、どれを選ぶべきでしょうか?資産運用の成否にはご自身の「性格」が大きく影響します。場合によっては、「コツコツ貯金」だけを続けたほうがよい人も。最適な資産運用方法の探し方を解説します。(『【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ』牧野寿和)

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プロフィール:牧野寿和(まきの ひさかず)
ファイナンシャルプランナー、牧野FP事務所代表。「人生の添乗員(R)」を名乗り、住宅取得計画やローンプラン、相続などの相談業務のほか、不動産投資、賃貸経営のアドバイスなども行う。著書に『銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法』(河出書房新社)など。

資産運用をはじめるきっかけは?

これまでに資産運用をしたことがない方から、次のような節目の時期に、よく「資産運用を始めたい」という相談を受けます。

・就職
・転職
・結婚
・住宅購入
・子どもの誕生
・子どもの巣立ち
・退職

上記のライフイベンドと見据えて、お金が必要になるときの準備をしたい、といった理由を挙げられます。

将来のために、手元にある資金を遊ばせることなく、働いてもらうことは、悪いことではありません。

ただ、人それぞれ持って生まれた性格によって、同じ金額のお金を使っても、運用する商品は違ってきます。商品が違えば、将来の資産が違ってくるのは明らかです。

貯蓄・株式・不動産……収益方法の違いとは

繰り返しになりますが、運用する商品で、将来の資産額は変わってきます。そこで、資産を運用する代表的な商品を、見ていくことにします。

<貯蓄>

まず、運用するときに投資した資金、つまり元本が保証されているのは、銀行に預けた預貯金の1,000万円までです。

タンス預金とは違って、銀行に預けておくことで、盗難などのリスクの回避ができます。ただし、「利息はほとんど付きません」。

それ以外の金融商品で運用した場合、その元本は保証されていません。収益面でみていきましょう。

<株式>

例えば、A社の株式を100万円、10年間運用したとします。このA社の株価は、購入したときは1株100万円、10年後に120万円だったとします。10年後に売却すれば、20万円の収益を上げることができます。配当金の制度があれば、その恩恵も受けることができるでしょう。ただし、収益には課税されます。また、A社に株主優待の制度があれば、その制度も利用できたでしょう。

<不動産>

不動産を運用する場合でも、値上がりが期待できる土地を購入して、値が上がったら売却する。また、アパートやマンションといった、賃貸経営をして、家賃収入で資産を形成できます。

なお、不動産を運用でも収益には課税されます。

収益を狙えば元本割れのリスクが生まれる

ただし、上記の株式運用にしても、不動産運用にしても、元本は保証されていません。

例えば、上記のA社の株式を100万円で購入しても、10年後には80万円になることもあります。20万円の損失が出ることもあり得るのです。

不動産でも、買った土地が、必ずしも値が上がるとは限りません。賃貸経営でも、常に満室の経営ができるとは限りませんし、突然、大規模な改修工事が必要になり、思わぬ支出が、必要になることも考えられます。

Next: 実際に投資を始める人は少数?自分の性格にあった資産運用を



実際に投資を始める人は少ない

ここまでお話をすると、「銀行に預けておけば、家でタンス預金をするのと違って盗難の心配をする必要はないし、利息は付かないけど、定期預金でいいや」という方もいるでしょう。

また、「元本は保証されていないけど、一度、株式投資/不動産投資をやってみよう」という方もいるでしょう。「石橋を叩いても渡れない性格なので、株式投資はとてもできない」という方もいるでしょう。

このように思っている方で、元本の保証のない商品(投資信託も含めて)を実際に運用される方は、多くはないようです。悶々と生涯「やろうかな」思っているだけで行動に移さない方もいるようです。

株式投資に限ってお話を進めますが、例えば10万円と投資をする金額を決めておいて、現役中に株式投資を実行してみて、やはり自分には向かないことがわかれば、今後、株式投資のことは考えなくてもよくなるでしょう。

自分の性格にあった資産運用を

ここまで読まれて、すでにお気づきの方もいるでしょう。

元本保証以外の金融商品を運用するかしないか。慎重な性格の方は「やらない」とはよく言われていることです。

資産運用で大切なことは、投資する資金をいくらまでにするのか、その許容範囲を決めたら、たとえ損失が出ても、決めた以上に資金をつぎ込むことなく、損失を確定できるか否か。

ここが性格によって違ってくるところです。

あなたは、がむしゃらに進んでしまうタイプでしょうか。慎重にまわりの状況を見て進むタイプでしょうか。この性格の違いによって、資産運用の成果の違いが生まれるのです。

あなたは、冷静に物事が判断できますか?性格によって、資産運用の許容範囲が変わります。

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image by:metamorworks / Shutterstock.com

【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ』(2021年7月7日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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